私のCorvetteで、最後に残ったノンオリジナルのものはラジオ。
おそらく1980年代頃に交換されたものだと思います。
これをオリジナルに戻すべく。
・2014年1月 1968年式のコルベットから外された本物のOEラジオを購入
・2025年1月 OEラジオを修理
このようにのんびりと作業を進めて来ましたが、ついにラシオ交換のモチベーションが十分に高まりまして、交換作業をしました。なぜ、こんなに時間がかかったのかというと、私は内装の作業が嫌いなのです。
-無理な姿勢を強いられる
-簡単に傷がつくので細心の注意が必要
-古いクルマの樹脂部品は壊れやすい
-ネジがバカになっている、またはネジが紛失している部分がある
ということで、なかなかやる気にならないのですね。
ラジオを交換するためには、センターゲージ・クラスターを外すのですが、1960年代の設計なので裏側の配線はこんなことになっています。
これで純正配線です。今どきのクルマのようにフラットケーブルでコネクタ1個で接続されているのではなく、それぞれに独立に配線されています。
ついでに、破損していたセンターゲージ・クラスターのパネルをストックしていた新品に交換します。今のクルマなら樹脂で出来ているところですが、この時代はアルミ・ダイキャストです。デザインで応力が集中する場所があって、おそらくこれまでの58年間のどこかの作業でそこから折れてしまったのでしょう。新品が購入できることに気が付いたので、いつか交換しようと思って購入しておいたのでした。
左が新品。右は破損していて二つに分かれてしまっています。取り付けた状態では、ほとんど気が付かないのですが、それでも破損しているままなのは我慢ならないので。
このラジオは、アンプのトランジスタが別体になっているのですが、それが本来取り付く場所にはMSDが付いていました。そこで、近傍のフレームにタップを切って、そこに取り付けました。まあ、このくらいは特に問題にしません。外観からはわからない部分は当時と違っていてもOKとしていますから。
そして最後の難関である配線。
アフターマーケットのカセット・ラジオが付いている時点で覚悟していましたが、純正の配線は切断されて、キボシで接続されていました。電源用の純正コネクタだけは先に購入してあったので、切断されたところに接続。それから、常時+12Vを供給するためにヒューズボックスから取り出されていた非純正配線を撤去。これでまた一つ、ダッシュボード内の非純正配線がなくなりました。うれしい。
あとは、スピーカー配線もギボシに変えられていたのと、線材も本来のものとは違うものが使われていました。写真の赤いスリーブが付いている2本は左スピーカー。これらは、未購入だったのでリプロダクトの正規の線材を注文しました。
そのため、今のところ音は出ません。線材が届いたらスピーカーのところから線材を交換しなければなりません。
そして、正味8時間をかけて純正ラジオが付いた姿がこれです。
(写真を見て気が付きましたが、作業時の汚れが付いたままなので、あとで清掃します。)
当時の姿には多少の感動すら覚えます。やはり、60年代のクルマに液晶パネルやカセットは雰囲気台なしでしたから。
しかし、私はRetroModを否定するものではありません。60年代のクルマに80年代装備という中途半端さが気になっていたのです。実際、RetroModのC3も一台欲しいくらいです。
さて、一つ問題が発覚しました。
シートベルト警告灯が消えません。これは、今のクルマのようにシートベルトをすると消えるのではなく、自分でスイッチ(PUSHと書いてあるボタン)を押して消灯させるのですが、これが消えません。
スイッチの機構は交換したゲージ・クラスターにあるので、それに問題があるのでしょう。スピーカーの配線を交換するときに、チェックします。