HSK(汉语水平考试:Hànyǔ Shuǐpíng Kǎoshìの略。日本語で言えば中国語検定試験)の1級に合格しました。
と言うと、
「え? 1級? すご~い。」
と思われてしまいますが、ここでの1級は最下級です。日本語で1級と言えば最上級のことを意味しますが、中国語では1級は最下級だったり最上級だったり、場合によって異なるので混乱します。
とにかく、HSKでは1級は最下級です。
私は外国で仕事している経験が多いので、外国語が得意だと思っている人もいるのですが、それは大きな勘違いなのです。本当の私は日本語以外の言語が大嫌い。学校の英語の成績は最悪だったので、まさか将来外国で働くようになるなんて、高校生の自分は夢にも思っていませんでした。
それが、何の因果か、英語で仕事をしたら次は中国語です。人生、なにが起きるかわからないものです。
もっとも、中国語に関しては通訳が常に同行してくれているおかげで、今までもこれからも仕事の上で自分が中国語を話す必要性はありません。だから中国で働くようになって3年以上経っているのに、まったく中国語が話せないままでした。それで良いと思っていたのですが。
あるとき、中国語を勉強しているという日本人の若者に会いました。彼は学費のために一生懸命働いていて、さらにいろいろな事を我慢して、中国留学の費用を作ろうとしていました。
彼の話を聞いて、自分の立場を考えた時、生の中国語に囲まれて、優秀な通訳がいつも一緒にいて、質問すれば何でも答えてくれる、いくらでも中国語を学べる環境にいるのに、何もしていないのはもったいないと思ったのです。
それで、大嫌いな語学ですが、まあやってみるかと思ったのが今年の夏くらい。何か目標がなければ続かないので、HSKの試験の各級を受けながら進捗具合を実感することにしました。
実際、1級や2級はまったく実用レベルではありません。学習意欲を維持するために用意されている級ですが、1級がなかったら、たぶん勉強する気にもならなかったでしょう。そして、1級に受かったので、
「よし、じゃあ次は2級を目指そう」
と思うようになって学習が続けられるわけです。もちろん、私もそう思っていて、来年の春には2級を受験しようと思っています。
最終的には4級(中国の多くの理系大学への留学基準)取得が目標です。中国の大学に入学するつもりはないですが。まあそのレベルになれば、老後に何かの役に立つだろうと思います。
ちなみに、北京大学は6級が要件となっています。北京大学はTHE世界大学ランキングで14位。日本の東京大学よりもランクはずっと上です(東京大学は29位)。