動かなくなっていた時計をクォーツ式のリプロダクションに交換しましたが、クォーツ式と機械式では秒針の動き方が違うので、できるだけオリジナルの状態を保つために機械式時計の修理を試みてみます。
カバーを開けた中身がこれ。
動かなくなっていた原因は判明。時計の動力源となっているコイルバネ(普通の機械式時計であればゼンマイバネの部分)のレバー部が、コイルバネを引っ張るためのソレノイドのレバーと平行になっておらず、ソレノイドに電流が流れなくなっていました。普通の機械式時計に例えると、ゼンマイを巻く機構が変形してゼンマイが巻けていない状態です。
さらによく観察すると、赤い囲みの部分にひびが入っているのが見えました。金属疲労で、ひびが入り、少し力が加わるだけで上の写真のように簡単に曲がってしまうようです。
エポキシパテで固めてしまう事にしました。ハンダ付けする方が良いと思われますが、近くにプラスチックの部品もあるので、熱を加えない方が良いと考えたからです。
エポキシで固めたあと、しばらくは順調に動いていたのですが、再び動かなくなりました。すこし焦げ臭いにおいもします。今度はソレノイドに電流を流すためのスリップ板が焼けてなくなっていました。赤い線で囲っている部分。
なぜ、焼けてしまったのかはよくわかりません。この部品を補修するのはちょっと簡単ではなさそうです。
ひとまず、ここまでです。このスリップ板は作れない事もないですが、材料の手持ちがないので調達しなければなりません。それにがっつり盛ったエポキシパテも剥がさないと、スリップ板を交換することもできません。
e-bayで部品取り用に壊れたやつを2~3個買うのが良いかもしれせん。少し、対策を考える必要はありますが、直せないことはなさそうです。