中国の運転マナー

中国の2023年1~6月期の自働車輸出台数が日本を抜いて世界首位になったそうです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d45770c11723484fc7d674a93c55df0c88263fd

私のBlogでは、これまでに何台かの特徴ある中国車を紹介していますし、今年の上海モーターショーのあとは、中国自動車の予想外の進歩で日本の自動車業界では「上海ショック」などという言葉まで生まれました。中国製自動車がかつての日本車のように世界を席巻するのは、そう遠くないと思います。

それにもかかわらず、日本では中国自動車の現地レビューがほとんど見られません。中国は国際運転免許に関するジュネーブ条約を批准していないので、国際免許証で運転することができないからです。中国で自動車を運転するためには中国当局が発行する免許証を取得する必要がありますが、日本の自動車評論家で、中国の運転免許を取得している人がほとんどいないからだと思われます。

実は私は中国の運転免許証を持っています。
これが中国の運転免許証。紙の印刷物をラミネート加工されただけですが、ラミネートフィルムには偽造防止のホログラムが施されています。
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そして、中国で実際にクルマを運転しているのですが。
中国の運転マナーは最悪です。例えは以下のような事が普通にまかり通っています。
・クラクションは鳴らしまくり。
・たとえ横断歩道でも歩行者に道をゆずったら負け。歩行者は突っ込んで蹴散らすのが勝ち。
・合流ではゆずったら負け。
・すれ違いでゆずったら負け。
・車間距離は空けたら負け。
・鼻先を突っ込んだものが勝ち。
・絶対に入れさせない。
・頻繁な車線変更、しかもギリギリ。
・常にチキンレース。精神力勝負。
これらの行為は、交通ルールとしては違反です。免許の学科試験にもちゃんと出てきます。しかし、誰も守りません。ただし、速度制限と信号だけはみんな守ります。中国では交通監視カメラによる違反の摘発ができるからです。そしてカメラはあらゆるところに設置されています。

中国では電車やエレベータでは降りる人を待たずに乗り始めるので、人の流れがカオスになるというのは聞いたことがあると思いますが、クルマでも同じなのです。正直、中国での運転はまったく楽しくありません。
中国の自働車のハードウエアはとても進歩しましたが、それを操る人間の安全意識が低いままです。

ただし、本来の交通ルールとしては優れているものもあります。私が、これは日本でも導入して欲しいと思っているルールは、高速道路の車線区分です。
日本では「追い越し車線」となっている中央分離帯寄りの車線。中国では「高速走行車線」となっていて、最低速度制限があります。場所によりますが、100km/h以上か110km/h以上で走行しなければなりません。そして、追い越し車線ではないので、ずーっとそこを走っていても良いのです。最低速度制限があるおかけで、遅いトラックがその車線に入ってくることもありません。
日本では、いちいち走行車線に戻らないといけないし、90km/hで走っているトラックを91km/hで追い越そうとするトラックが入ってきたりして、交通の流れを阻害します。こういうストレスが溜まらないのがこのルールの良いところで、ぜひとも日本にも導入してもらいたい。