昨年、アクセルペダルのリンケージのピボットの破損に悩まされ、68年式は部品の形状それ自体に問題があると判断して、69年式以降の純正リンケージに交換しました。
そのときの記事 http://www.pac1.net/corvette/2022/05/c3-22-1.html
これでリンケージの破損の心配はなくなったのですが、実は気に入らない事がありました。
それはアクセルペダルとブレーキペダルのバランス。69年式のリンケージ部品は、ネジ穴の位置こそ同じなのですが、ペダルの高さが違います。ブレーキを踏んだ状態で、まだアクセルペダルの方が奥にあるので、ヒール&トゥが難しいというか、実質できなくなっていました。
そこで、アクセルペダルをもっと手前に出すためにリンクの部品を曲げることにします。
まずはアクセルペダルの取り外し。姿勢が厳しいので辛い作業です。
これが69年式のリンク部品。曲がりの高さが100mm以下。
トーチであぶって、この曲がりを強くしました。
それと、なんとなく渋いスロットルケーブルにエンジンオイルを流し込みます。ケーブル式のアクセルやクラッチペダルの動きが渋い場合、この方法はお勧めです。経験上、WD40やCRC556のような浸透性潤滑剤だと効果は一時的ですが、エンジンオイルを使うと半永久的に効果が続きます。
これでアクセルペダルがかなり手前に出てきました。細かい高さ調整は、キャブレター側の方で行うことができます。
そして試走。
素晴らしい。ベダルのポジションが改善されて、動きの渋みもなくなったので、とても気持ち良く運転できます。ヒール&トゥもばっちり決まる。これぞMTの運転の醍醐味。
エンジンは何もいじっていませんが、アクセルペダルがスムーズに動くようになり、位置が手前に来たことで、まるでエンジンレスポンスが向上しパワーもアップしたように感じます。
その昔、貧乏チューニングの定番としてスロットルのリターンスプリングを弱くする、という方法がありました。エンジンに何も手を加えてなくても、それだけでレスポンスが良くなったように錯覚するのです。最近の電子制御スロットルでは、ペダルの位置とスロットル開度の設定を電子的に変更することで、味付けを変えることもしています。安いクルマの「スポーツ」「ノーマル」「エコ」の設定切り替えなどは、大抵これです。