時計職人

携帯電話時代に腕時計をつけるのをやめていましたが、ここ数年で再び腕時計を付けるようになりました。初期のスマホは小さかったのでズボンのポケットに直接入れられましたが、ここ数年はスマホがどんどん巨大化してズボンのポケットでは邪魔になり、バッグにしまうようになったからです。時刻を確認するのに、わざわざバッグから取り出すのも面倒なので。

そしてスマートウォッチを使い始めたら、便利で手放せません。年齢的にも、それなりのブランド時計をしても良いと思うのですが、しばらくは便利さ優先です。

愛用のスマートウォッチの革ベルトが傷んできたので、とりあえず元々付いていたステンレスベルトに戻そうと思いました。
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ところが、ステンレスベルトの長さ調節用のコマを外すための適当な工具がありません。Amazonで検索してみたら、時計用工具がセットで2,000~3,000円程度で売っていました。
必要なのは、ピンを抜くためのポンチだけでしたが、時計用工具とはどのようなものがあるのか興味があったので、Amazon’s Choiceになっていた3,000円ちょっとのセットを購入してみました。「プロ用」などと書かれていますが、本職の人がこんな安物の工具を使うとは思えません。

たとえ安物だとしても、これで3,000円とは驚きの充実度。一体原価はいくらなんだろう。
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あまり時計には興味を持ってこなかったので、使い道のわからない工具が多数。しかし、写真付きの解説書により、大体理解できました。まあ、時計を自分でいじることはたぶんないと思いますが。
電池交換するにも、この工具で蓋はあけられますが防水のOリングとか入っていないし。
そもそもスマートウォッチは充電式だし。

これを眺めていて、今は亡くなってしまった私の友人が、脱サラして時計職人になりたいと言っていたことを、ふと思い出しました。結局彼は、その夢をかなえることなく亡くなってしまいましたが。
しかしなるほど、それは面白そうだと思って少し調べたら、時計職人は国家資格で、しかも実質的に専門学校に行く必要があり、さらに実務経験も要件になっていました。一番最初に取れる資格では電池交換程度しか出来ません。まぁ、今の時代、街の時計屋で電池交換以上の作業をお願いすことはほぼないでしょう。時計職人としての技能を発揮しようと思えば、ブランド時計の正規店のお抱え職人になるしかないと思われ、それでは脱サラになりません。若者ならともかく、脱サラして時計職人という道は現実的ではないと思いました。

それはともかく、当初の目的であったバネピンを外す専用工具もちゃんとあって、それを使って簡単にコマを外すことができました。
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何十年かぶりにステンレスベルトにしてみましたが、違和感ありまくりです。そのうち慣れると思いますが。
ちなみに私は右利きですが腕時計は右手にします。推理物で、腕時計を右手にしているから左利きだという定番のネタがありますが、私には当てはまりません。
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