狭ピッチキーボードの自作 その11 完成

「狭ピッチキーボードの自作」
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「狭ピッチキーボードの自作 その9」
「狭ピッチキーボードの自作 その10」

ついに狭ピッチキーボードが完成。
この記事は、もちろんこのキーボードで書いています。
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キーピッチ 行16mm 列16mm
セパレートタイプ
縦スタッガード配置
自分用特殊キー配列

今回はケースとキーキャップも自作。理想のキーボードにかなり近い出来です。85点くらいかな。
家庭用3Dプリンタだと、積層のピッチが粗くて手触りが悪いのと、選定したキースイッチの感触がイマイチなのが-15点の要因です。
PCBのデザイン都合で、シフトキーの位置が少し変わってしまったので、シフトキーを併用する文字のタイプミスが多発していますが、多分慣れれば大丈夫でしょう。

今まで使っていたフルピッチの自作キーボードと並べてみました。
それぞれの手でキー1列分、横幅が狭くなっています。これでだいぶ日本語入力が楽になりました。やはり「かな入力」には狭ピッチが最適です。
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今回はLEDを入れていないし、キーキャップもグレー一色なので地味です。2台目の製作の時には、キーキャップの色には少しバリエーションを持たせようと思います。LEDはPCBにパターンがないので無理ですが、OLEDディスプレイが付けられるパターンが通っているので、そのうちにチャレンジしてみるつもりです。ハードウェア的には簡単なのですが、ソフトウエアを書くのが面倒です。

課題として残ったのはキートップの表示。レーザー刻印するつもりでしたが、3Dプリンタの出力材質であるPLAには、うまく焦げ目がつかないのと、レーザー刻印機の品質が悪くレーザー出力の再現性がなくて、うまく出来ませんでした。レーザー刻印機はソフトの質が悪すぎます。

結局、自作キーボード用として販売されているレターリングシールを使いました。品質的にはまったく問題がなかったものの、「かな入力」で使われるいくつかのキートップの表記が足りませんでした。これを製作した会社の人も「ローマ字入力」の人だったのでしょう。「を」が入っていないのがそれを物語っています。「かな入力」では、「を」はシフト+「わ」という、少し特殊な入力方法なのです。まあ、その程度は指が覚えているので実害はありませんが。
もう一つ問題なのは、レターリングシールを貼る作業が、やたらと時間がかかることです。全部のキーに貼るには、6時間以上はたっぷりかかります。失敗のリカバリーはできないし、神経と目がとても疲れます。
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製作上のさまざまな苦労はありましたが、それは次回の検討項目にすることにして、ひとまずこのキーボードは完成。もともと狭ピッチキーボードを長年使っていたので、この文章を書いている間にも、どんどんタイプミスが減ってきて、使いやすいということを実感しています。