今日はVOLVOの6か月点検。
納車6か月で走行距離が12,000km。コロナ禍のせいで、月間走行距離がダントツに多いクルマになりました。
VOLVO V60 T6 Twin Engine AWD Inscription
Twin EngineはPHEVに付けられた名前です。最近になってRechargeと改名しました。ガソリンエンジンと電動モータの両方を積んでいるのでTwin Engineなわけです。技術用語としては「エンジン」は動力源のことなので電気モータもエンジンに含まれます。が、日本ではエンジンと言えば内燃機関のことを連想する人が多いと思うので、誤解をうけやすかったのでしょう。
私はTwin Engineの方がカッコいいと思いますけどね。
これまで乗ってきた足車のなかで、一番気に入ったクルマになりました。趣味車は欲しくて欲しくてたまらなくて買うわけですから、どれも気に入るのですが、足車は必要だから買うものなので特に感想を持たなかったり、実は不満があるけれど、まあいいやと思っていたりすることも多いのです。
しかしVOLVOは感動的に素晴らしいと思います。ガソリンエンジンと電気モータ。2つのまったく異なる特性の動力源が切り替わることを一切感じません。どっちで走っている時でもアクセルペダルとクルマの動きに違いは出ません。ガソリンエンジンにはターボとスーパーチャージャーも付いていますが、これらの存在感もまったくありません。
乗り心地も良いです。それを一番感じるのは高速道路。レヴォーグのときは、高速道路走行中にペットボトルから飲料を飲むのは注意が必要でした。少しスピードが高めだとドッカンドッカンと突き上げがあり上下に揺すられてペットボトルが口からずれてこぼしてしまうことがあるからです。一方VOLVOはフワンフワンという感じで走り抜けるので、安心してペットボトルから飲むことができます。
ただ、VOLVOに不満点がないわけではありません。それは主に操作系です。
ライトとワイパーそれとオーディオ以外の操作はセンターコンソールにあるタッチバネルに集約されています。これ。
走行中にこの画面を呼び出し、目的のボタンを探し、間違わずにタッチするのが非常に難しい。揺れているクルマの中、延ばした腕の指先で1cm×3cmの範囲にタッチするのがいかに難しいか。さらに指を押し付けたのではうまく動作しなくて、明確なタップ動作が必要なのですが、それも走行中に行うのは難しいです。メルセデスがタッチパッドを手元に設置している理由はこのためか、と納得しました。
一方、なぜかオーディオに関しては同じ機能の物理ボタンが重複して存在しています。
これと、
これ。
どちらも、再生・停止、曲送り・戻し、音量大・小ができます。
オーディオスイッチを2カ所に設置するよりも、せめてどちらかにはタッチバネルの中のスイッチから任意の機能を割り当てられるようになっていれば、この不満もだいぶ解消されるのに。
それからライト関係スイッチのアイコンに照明がない。ライトは普段AUTOに設定しているので、触ることは滅多にありませんが、たまに何かの機能を使おうとしたときに、アイコンを見ないと動かし方がわからないのです。そしてライトが必要な暗い場所ではアイコンが見えないという。何のためのアイコンだか。
それはワイパー側も同様で、せっかくアイコンがあるのに夜になるとどういう向きに動かせばいいのかわかりません。
このように不満の多い操作系ですが、今まで所有したどのクルマよりも気に入っている事もあります。
クリスタルガラスのシフトノブ。
ひんやりすべすべしたガラスの手触りが素晴らしい。アストンマーチンのクリスタルキーに匹敵する満足度です。いや、アストンマーチンを所有したことはないけれど、あのクリスタルキーにはいつも憧れるので。
グレードを選ぶときに、このノブ欲しさで決めたと言っても良いくらいです。そして他の部分も含めてこのグレードにして良かったと、ノブを触るたびに思うのです。
あとはこれも不満な点。
ボンネットに半開きセンサーが付いているのに、充電口の蓋にはセンサーが付いていないのです。これを開けたまま走ったことが何度か。
助手席側フロントフェンダー部にあるので、車内からは一切見えず。開いているとすり抜けのオートバイが引っかけてしまうかもしれないのが心配です。
でも、不満は本当にこれだけ。
ハイテクを前面に押し出さない姿勢にも好感が持てます。水温計も回転計もなく、電気で走っているのか、ガソリンで走っているのか、自己充電しているのか、回生エネルギー充電しているのかは小さなアイコンでわかるようになっているだけで、派手なアニメーションであるわけでもなく(車両の状態として表示させることはできるけど、通常使う設定ではない)。
それは機構の説明がほとんどないカタログにも現れています。このクルマに電動スーパーチャージャーが付いていることは買ってから知ったし、実はいまだにこのクルマがDCTなのか遊星ギア+トルコンのATなのかわかっていません。カタログには8ATとしか書いていないので。
例えば、クルマ好きな人でこれがただ一台の所有車だとしたら、もしかしたら運転感覚の希薄さや、機構の解説がないことなどに不満を覚えるかもしれません。でも、他に尖った趣味のクルマを持っていて、足車はただ快適に運転したいと思う人にはぴったりだと思います。