アンプテスト 再び

正月休みの暇つぶしにPC用スピーカーを適当に作ってみただけだったのに、いつの間にか6chのDSPに6chのDAC、6chのアンプで自作3wayスピーカーを完全独立駆動するなどという、YouTubeに出てくるオーディオマニアでもやっている人を見た事がないシステムを構築してしまい、ご満悦だったのですが。
なんだか、音に違和感を感じるようになって調べたらウーハーを駆動しているアンプが故障していました。右チャンネルの入力が左右のスピーカーに出力され、左チャンネルの入力はまったく出力されていません。こんな壊れ方もあるのか。わけわからん。

この自作システムは、ツイーターからアンプのノイズ・フロアが「サー」と聞こえていて、何をやっても消えずに、少し妥協していました。これはアンプとスピーカーの相性みたいなもので、消すのはかなり難しいそうです。実際、ツイーターにつないでいたアンプをウーハーにつなげるとノイズは出ません。
このノイズを消すのは、アンプを変えてみるのが手っ取り早い。上に書いたように、ウーハーを駆動していたアンプが壊れたので、ツイーターで「サー」ノイズを出していたアンプをウーハー駆動にして、ツイーター用に新しい別のアンプを試してみる事にしました。

今まで使っていたのはST MicroのTDA7498というアンプ。同じチップを使った別のメーカの基板を買っても、多分ノイズは出るだろうと思ったので、ヤマハのYDA138-Eというチップを試してみることにしました。
まずは、YDA138-Eを片チャンネルに1個ずつモノラル設定で使うこで、通常の2倍の出力を持つアンプ。
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TDA7498と比べると、明らかに「サー」音が小さい。これはいいかも、と思いながら30分ほど音楽を流していたら、プチッと音がして片チャンネルから音が出なくなりました。それだけでなく、電流が30倍以上も流れている。
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実験用の安定化電源を繋いでいたので気が付きましたが、普通にシステムの電源を使っていたら気が付かずに燃やしていたかもしれません。危ない、危ない。

少なくともYDA138-Eの方が断然ノイズが小さいことはわかりました。次は、同じYDA138-Eで、違う基板デザインのものを購入。チップが1個なので、出力は先に試したものの半分です。でもまあ、ツイーター用なのでそんなに出力は要らないでしょう。
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右側の黒い基板が新しく購入したアンプ。左側に重ねて置いてある2枚が、壊れたものです。
6時間ほど鳴らしっぱなしにして壊れなかったので、次はDSPで周波数特性を補正しました。この過程で、15kHz以上で大出力をかけると保護回路が働くみたいで電源を入れなおすまで音が出なくなることが発覚。ただ、以前の記事にしたように私には聞こえない領域なので、DSPで15kHz以上の周波数をカットしてしまいました。これで、大きい音を出しても音が出なくなることはありません。うちには若者はいませんし、このスピーカーで音楽を聴くのは私だけなので、こういう解決策で問題なしです。

Amazonのレビュー欄を見ていると、この手の中華アンプの故障率はかなり高いようです。初期不良ならコストダウンのために検査を端折っているとも考えられますが。使い始めてしばらくすると壊れるというのは、一体どこにそういう要素があるのか不思議です。私の場合でも、これまでに電源基板1枚とアンプ2枚がしばらくしてから壊れています。
チップは大手メーカが出しているので、中国製だから壊れやすいということもないと思いますし、SMDパーツはチップマウンターが実装してリフロー炉だから、職工の腕の差なんか出ないだろうし。不思議だ。

とりあえず、このアンプを仮のシステムに組み込んで、今はこれで聴いています。
次は、そろそろケースに入れようかと思っているのですが、これはこれで狂気じみた感じかしてカッコ良く見えてきました。
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