ついにハードウエアが出来たので、いよいよDSPを使います。
同時購入した計測用のマイクを接続して、周波数特性を見ながらまずはフラットな特性になるように調整してみました。
最初にツイーターを壊さないようにツイーター出力に適当なハイパスフィルタを設定してとったのが赤。その後、何十回とトライ&エラーを繰り返して、できるだけフラットになるように調整を施したのが青。
まずこのスピーカーは100Hz以下がダメダメでした。50Hzくらいから多少ゲインは上がりますが、これで精いっぱい。50Hz以下は全くゲインが上がりません。口径80mmのスピーカーなので、この辺が限界なのでしょう。すべてのきっかけはこれ。普通に音楽を聴いていても低音不足は感じるのでウーハーを追加しようとしたのが、今回のすべての発端です。そのときは周波数特性を計測する手段がありませんでしたが、今回の結果はその判断が正しいことを証明してくれました。
それから800Hz付近のゲインを少し上げて、10kHz付近の盛り上がりを抑えるのと、その先の落ち込みを持ち上げました。
初期状態からかなりフラットになったと思いますが、これで音楽を聴くと案外つまらない。低音がよく出るようになったのは良いのですが、高音が良く言えば落ち着いた感じ。聞きやすいですが、アイドル曲なんかの元気な感じは弱まりました。フラットな特性は面白くない、というのはこの事か。
アナログなオーディオ環境だと、好みの音になるようにスピーカーを工夫したりアンプの回路を改造したりして試行錯誤をするのでしょうが、DSPがあるとその辺はPCの操作で簡単に変更できるのは、クルマのキャブレターからインジェクションへ変わったのと似ていると思いました。
それにフラットな出力特性よりも、盛り上がりのある特性の方が趣味車しては喜ばれるのも同じですね。
計測した周波数特性からフィルターの設定値を自動算出する機能もあるのですが、設定できるパラメータが多いうえに、わからないオーディオ用語も多いので、今回は手動でやってみました。まあ色々とできそうなので、しばらくは楽しめそうです。
今回のフィルタ設定はこんな感じ。
ウーハーのローパスフィルタ設定
ツイーターのハイパスフィルタ設定
ウーハーのパラメトリック・イコライザー