私のCorvetteの排気音はかなりうるさいです。
アメリカのネットのフォーラムでも純正サイドパイプはうるさくて乗ってられないと書かれていることが多いので、そういうものらしいです。これで保安基準に適合しているのだろうか、ということが気になりますが、輸入されたときに陸事の検査ラインを通っているので、多分大丈夫なのでしょう。
念のため、保安基準を国土交通省のサイトで調べてみました。
法律の専門家ではないので、解釈が間違っているかもしれませんが、第27条(騒音防止装置)の第9項、11項、12項が昭和46年以前に型式認定された自動車が該当します。それによると、
排気騒音 85dB (最高出力回転数の60%で無負荷運転している場合、排気管開口部から20m後方、高さ1.2mの位置)
とあります。その他に定常走行騒音についての規定がありますが、検査場の現場でこれを測定することは現実的ではないし、排気騒音の方が明らかに大きいので、こっちは考えなくてよいと思います。
85dBがどのくらいの音量かというと、日本騒音調査という会社のサイトに目安が載っていて、
うるささの目安: きわめてうるさい
身体/生活への影響: うるさくてがまんできない
という範疇に入ります。
また、埼玉県深谷市のサイトには、
会話が成り立つ目安: 大声で0.3m以内で可能、あるいはほとんど不可能
という分類です。
20m離れた位置でこれだとするとかなり大きな音だと想像でき、今の爆音で車検が通ってしまうのも納得です。
とはいえ、うるさい事には変わりなく、周囲への迷惑と運転している本人の健康被害を考えて静音化する事を計画して、昨年の2月にアメリカから、社外品の静音マフラーを購入しました。そのままほったらかしになっていましたが、この正月休みに交換することにして、ついに作業を開始しました。
サイドパイプはリアアクスルをまたがないので、交換が簡単という利点があります。
まずは助手席(右)側を外しました。ここまで、ジャッキアップも含めて30分かかっていません。
これは、チャンバードと呼ばれる形式のサイレンサーです。ボコボコしている部分が膨張室になっています。
助手席側には、Heat Raiserと呼ばれる謎デバイスが付いています。冷間時に排気管をふさぐことによって、エンジンルームの温度を上昇させキャブレターの吸気温度を上げて気化を促進するというもの。純正装着ですが、これの効果がかなり疑問なのと明らかに排気抵抗となるので、取り外しました。これを取り外すのは定番なので、それ用のアダプタも入手ずみ。ただしクラシックカーとしての価値は、Heat Raiserが付いている方が高いので、これは大事に保管しておきます。
写真左: Heat Raiser 写真右: アダプタ
助手席側は特に問題もなく、あっさり交換完了。微妙に排気口がずれているのは、やはり社外品だからなのかと思いつつ。
次に運転席側。運転席側にはHeat Raiserは付いておらず、助手席側より簡単なはずでしたが・・・
これ、エキゾースト・マニホールドの後端。排気管との接続部分です。
ホースバンドが巻いてあるのは、フランジの一部が欠けてしまっていてスタッドボルトの代わりに入れてある普通のボルトがフランジ部から外れてこないようにするため。これ自体は、以前から気が付いていてエキゾースト・マニホールドを新品にするかどうか考えているところです。GM純正の新品は入手可能ですが、シリアル番号から製造年月日が車体と矛盾してしまうので、判断に迷うところです。機能的には問題なさそうなので、判断先送り。
排気管を外すところまでは簡単でした。
ところが、新しい排気管が取り付かない。社外品パーツによくあるボルトの穴がちょっとずれているとか、そういうレベルではない。何か勘違いしているのかと、よ~く考えてみますが、どうみても入りそうにありません。
新旧二つを並べて比べてみました。
長さが全然違う。接続口の向きも少し違う。
マニホールドの接続口から、車体側面に向かって伸びるパイプ。新品はこの部分の長さが旧品にくらべて11cm長いのです。
接続口の位置を大体合わせて置くと、こんなに長さが違います。
これ、もしかしてスモール・ブロック用なのでは?
パイプ径も測ってみたら2インチだし。(ビッグ・ブロックは2.5インチが普通)
うーん、まいった。
とりあえず、交換が完了していた助手席側も含めて元に戻しました。さて、どうするかなぁ。