押すか? 押すのか? でも、ここは軽く坂だし。どうする?
(写真は本文とは関係ありません)
クルマの脇に立ち、時々来る後続車を手信号で流していると、こんな言葉が浮かびました。
「昭和の機械は叩いて直す。平成の機械は電源を入れなおして直す。」
どこで聞いたか思い出せませんが、経験上正しいと思います。
そこで、エンジンを切ってキーも抜いて、ハザードも切ってドアロックもかけてみました。
今どきのクルマは、ドアロックをするとモードが切り替わって、色々な機器の電源を切るので、それを期待。
この状態で待つこと15分。15分の根拠はBMWが待機モードに入る時間が15分だから、アルファロメオもそれに近いだろうという考えです。合っているかどうかは不明。
その間、通り過ぎるクルマから声をかけられることはありませんでした。助手席で写真を撮る人がいましたが、あれはSNSにアップされていたりするのだろうか。
永遠とも思える15分を、なんとかやり過ごして、ドアロックを解除。クルマに乗り込んで、エンジンをかけてみます。
エンジンチェックランプは消えませんが、他は全部消えました。期待をこめて、ギアを入れてアクセルを踏むと。
動いたっ!!
普通に動く。オートマチックモードのまま、ギアも順調に2速、3速と上がっていきます。やっぱり平成の機械は電源OFF/ONが王道でした。
ここからだと家よりもガソリンスタンドの方が近いので、そのままガソリンスタンドに行って、ガソリンを入れて。再度エンジンをかけると、やっぱりチェックランプは点いているけれど、それ以外は問題なし。
そこから家に向かいます。約3km。次にABSの警告灯が点いたら、惰性で路肩に寄せられるようにニュートラルスイッチに指をかけながら。そもそも、トランスミッションのトラブルだとしてニュートラルスイッチが効くかどうかわからないけれど。
幸い、そんな心配も杞憂に終わり、自宅にたどり着き、まずはコードスキャナを繋げてみます。
DTC出た。
"P2130 Throttle Position Sensor/Switch F Circuit Malfunction"
スロットルポジションが読めなくなれば、車両安定制御系は動かなくなるし、たぶんトランスミッションだって、どうしていいかわからないだろうから、納得の故障ですが。
4Cはドライブ・バイ・ワイヤなので、これが壊れているのになぜ走れたのかはわかりません。何か知らないパックアップシステムがあるのかも。
コードスキャナで、スロットルポジションのリアルタイムデータを呼び出してみる。
全開で86%、全閉で12%。100%と0%ではないのは、仕様なのか異常なのかわかりませんが、普通に読めてます。となると、接触不良で一時的に読めなくなった?
アクセルペダルのポテンショメータのコネクタやケーブルをグリグリしてみるけれど、特に読み値が変わることはなく。
原因がわからないので、とりあえずスキャナからリセット。
エンジンを再始動すると、チェックランプは消えました。
一応、コードスキャナを繋いだままにして、リアルタイムデータを読み出しながらダムサンデーに向かいました。道中、チェックランプが付くことも、データが異常値を示すこともなく、まったく正常。さらに山坂道で横G縦Gをかけながら100kmくらい走行。高速道路でゴニョゴニョkm/hまで出してみても、数値は全部正常でした。
きっとアルファロメオにはよくあることなのでしょう。でも、トランクにはコードスキャナを常備しておくことにしました。
これがアルファロメオなんですね。
「アルファロメオのオーナーになる覚悟はあるか?」
と、アルファロメオの神様に試されたのだと思います。
ちなみに、1968年式のコルベットは動かなくなったことはありません。
まだ、メーカ保証期間中(引き継ぎも済ませた)なので、次にチェックランプが点いたら、ディーラーだな。壊れるなら保証期間中に壊れますように。