7月に見つけて8月に購入し、それから約4か月経って、ついに自分の目で見ることが出来ました。
色だけは写真や印刷ではわからなかったのですが、これではっきりとわかりました。想像していたのと、大体近い。屋内と直射日光では、また見え方も違うのですが、好きな青です。大満足。
ボディの程度も想像していたより良いです。ペイントの品質も満足できます。Tトップの塗装が少し雑ですが、これだけ塗りなおしてもらうのは大したことではありませんし、このままでも問題ない状態です。
クロームメッキの程度も良好。再メッキが必要なところはなさそうです。
エンジンルームも、十分にコレクターカーとして通用するレベルの綺麗さです。
エンジンの調子も良いです。まだ、走っていないので走行状態でどうなのかは判りませんが、アイドリングと空ぶかしで判断すると、すこぶる良好。始動は、セルモータを一瞬回すだけで簡単にかかり、アイドリングは低く安定しています。
排気音も、いわゆるアメリカンV8そのもの。やはりビッグブロックは音がイイ。
近代コルベットはスモールブロックで、しかも爆発順序も異なっているのでではこういう音はなかなか出なくなりました。クラシックならではの音です。カッコいい。
内装もとても綺麗です。もちろんレストアされているわけですが、内装のレストアは質感や手触りもあるので機械部分のレストアよりも難しいのです。
動かなくなっていることも多いセンターコンソールのゲージ類は、すべて動作しました。ただし時計だけは動いていません。しかし時計は定番の修理方法は公開されていますし、リビルト品やムーブメントをクォーツに変更したものまで入手可能なので、特に難しいことはありません。
ステレオはオリジナルからコルベット用のアフターマーケット品に替わっていました。しかし、替えられた時期は昔なので、カセットです。これも、見た目が古いままBluetoothが繋がるものがあるので、いつか変更しようと思います。でも、このクルマで音楽を聴くことは、ないと思います。だって、排気音があんなにカッコいいのですから。
そして、この箱には過去のオーナーによって保管された、たくさんの書類が入っています。クラシックカーとしてもっとも重要なのは書類です。クルマの調子や外観はいくらでも修理できますが、履歴は失われると二度と手に入りません。これは、お宝です。
このクルマがオーダーされたときのオーダシート。当時のカタログ。保証書や取説。50年の時を経て、ここにあります。
レストア作業の写真。百枚以上あります。
その他、数100枚にわたるパーツ購入や作業のレシート。
レストア作業は2000~2001年に行われていました。このクルマが過去にいくらで売買されていたのかも残っています。
まだ、パラパラと眺めただけですが、どうやら私は7番目のオーナーのようです。
このクルマは1968年4月17日にオーダーされて、5月15日にGMの記録が開始され、6月24日にミシガン州Clintonのシボレー・ディーラーに出荷されています。そして7月に最初のオーナーに引き渡されています。
その後、フロリダ州→カリフォルニア州→ネバダ州に移ったのち再びカリフォルニア州に戻り、今は日本。過去6人のオーナーの名前と住所もすべて記録があります。今でいえば、個人情報ということになりますが、こういう記録を後世に残す価値を考えると、あまり気にすることでもないでしょう。
私も、ここにしっかりと履歴を追加して、次のオーナーに引き継ぎたいと思います。
さて、肝心の納車ですが、この後の書類手続きを考えると、年内可能かどうかギリギリというところだそうです。しばらくは、この膨大な書類の解析でも楽しみますかね。