orsche550とCorvette。私のガレージに収まっている2台。
一見、なんの関係もないように思えますが、ある有名な人物によってつながっています。
先日、記事にしたPorsche550のLe Mans 24hのクラス優勝。このときのドライバーの中にZora Arkus-Duntovがいます。この人は、後に「Corvetteの父」と呼ばれるようになるCorvetteのエンジニアです。
ドライバーシートにいるのがZora Arkus-Duntov
GMの公式資料ではないので、真偽は不明ですが"ZR-1"のZRはZoRaからとったという噂がありますし、ミッドマウント・エンジンになるC8 CorvetteにはZORAの名前が付くとも言われています。
Zora Arkus-Duntovは1953年にGMに入社したので、Porsche550でLe Mans 24hを走った時には、すでにGMの社員だったことになります。
この人がC2のシャシーを設計し、初代のZ06を作り、Grand Sportを作り、GMによってレース活動が禁止された時は、こっそりとGrand Sportを持ち帰り、プライベータとしてアメリカ各地のレースで活躍しました。
オシャレなスポーツカーとしての立ち位置だったCorvetteをレースで勝てる本格派スポーツカーに方向転換させたのもこの人です。
もし、Zora Arkus-Duntovがいなかったら、今のCorvetteはなかったでしょう。
彼は1967年(最初のC3が発売された年)にCorvetteのチーフエンジニアになりました。C3はC2のシャシーをキャリーオーバーしましたが、これはDuntovの本意ではなかったとされています。あくまでもレース志向だった彼はミッドマウント・エンジンにこだわり、いくつかの試作車を作りました。
C8は、彼の夢が叶ったという事でZORAの名前が付けられるのも納得出来ます。
1975年にGMを退いているので、C5の開発には関わっていませんが、Dundovの設計思想はC2以降のどの世代のCorvetteにも息づいています。
というわけで、Porsche550とCorvetteはZora Arkus-Duntovという男によって繋がるのでした。
そして、今度ガレージにいれるC3は、まさにDuntovが関わったクルマ。Porsche 550とC3 Corvetteを並べる日が楽しみです。
サングラスの人物がZora Arkus-Duntov
ちなみに、Zora Arkus-Duntovの下でCorvetteの開発をしていたRoy Sjobergは、後にDodge Viperのチーフエンジニアになります。