今、私が売りに出しているC5Z06ですが、日本ではまったく流通していないために、相場が形成されていません。したがって価格が高いのか安いのかわかりませんね。
そこで、参考にアメリカの市場価値を紹介しておきます。
Hagertyというアメリカのクラシックカーを対象としている保険会社のwebサイトで、クラシックカーの市場価値の調査データを見ることができます。
日本にはクラシックカーを専門に扱う保険会社がないですし、あってもこういうデータを公開しないと思います。こういう点でも、日本のクルマ文化はまだまだだと思います。
ここで2003年式のCorvette Z06の市場価値の推移を出したのがこれ。
線が4本あるのは、程度違いで、上から
- Concours: 有名コンクールで賞を取るレベル
- Excellent: 地方のコンクールで賞を取れるレベル
- Good: 綺麗にリペイントやレストアが施されたもの。日常使用はされておらず、特別な準備なしで長距離ドライブが可能な整備状態
- Fair: 日常使用されているもの
市場で流通しているクラシックカーの80%はGoodとFairに属するそうです。
これを見ると、昨年から明確に上昇に転じています。
程度については、日本ではExcellentは行けると思います。C7も含めて、私のC5Z06よりもエンジンルームが綺麗な個体は見たことないですから。
これに加えて、日本では非常にレアだということ。この先、わざわざアメリカからC5Z06を輸入する人もおらず、台数は増えないだろうと思われます。
今まで、2003年式Corvetteという括りで市場価値を調べていたので気が付きませんでしたが、Z06は価格上昇に転じていました。このまま持ち続けていれば、価格は上がっていくと予想されます。
ところで、これが今回私がアメリカから購入した仕様のC3 Corvetteの市場価値の推移。
これにDow指数を重ねてみます。Dow指数は株式投資に興味がない人でも、ニュースで必ず言っているので、聞いたことはあるでしょう。
黒がDow、グリーンがCorvetteです。2006年1月の価格を100としてそこからの変動率を示しています。Dowが2008年と2009年の間で大きく落ち込んでいますが、これが日本で言うところリーマンショックです。興味深いことに、このときCorvetteの価格は上がっています。
ただ、全体的に見ると、2006年から今日、Corvetteの価格は142%になっていますが、Dowの方は240%になっています。すなわち投機の対象として、言われるほど美味しいわけではありません。これなら、DowのETFを買う方が断然お得です。2倍のブルとかもありますし。
では、美味しいクルマは何かないか探してみました。
1992年式 Porsche911 Carrera RS
Dow 238%にたいして、ポルシェは500%です。2006年から5倍の値上がり。なるほど、これならドイツの銀行がポルシェを投機対象にするのも納得です。
私のと同じ1968年式でも、伝説となっているL88仕様のCorvette。
最近少し値段が落ちてきていますが、444%。投機対象として十分です。
ちょっと前まで安かったのに気が付けばとても高くなっているよね、という会話にかならず出てくる328GTB。
2016年をピークに値段が下がっていますが、それでも300%です。
このように、探せば投機対象にできるクルマは見つかります。
ただし、今ここに出したようなクルマは、もう値が上がった後なので手遅れです。この先さらに上がる可能性もありますが、そのクルマが本来持っている魅力を超えて価格がついていると思われるものは、下がるかもしれません。
株式投資で言うところのPERみたいな指標がうまく作れると良いのですが、残念ながらそういうものは思いつきませんでした。
実体として存在しているモノなので、株式と違って一夜にして大暴落ということはありません。社会の流行を見ながら、クルマの知識を総動員すると、意外とイケるかもしれませんよ。
クラシックカーファンドでも募集してみましょうか?