マルホランド・ラン

結局、Z4は車検を通したのですが、遡る事数か月。実は買い替えも検討していたのでした。
妻のお買い物車として色々と考えた結果、ホンダS660とマツダ・ロードスターRFに候補を絞って、妻と一緒にディーラーに見に行った時のお話し。

まず、ホンダのディーラーに行きましたが、速攻で撃沈。軽自動車の維持費の安さが魅力でしたが、外観も内装も後方視界も、妻の満足は得られず。

次はロードスターRFを見にマツダのディーラーへ。
展示車を見て座って、妻の受けた印象は悪くなかったので、セールスマンの勧めに応じて話しを聞くことにしました。
話をしている最中、下取りを想定して乗って行ったZ4が妻のお買い物用であることと、私があまりロードスター自体に興味を示さないことから何か感づいたらしくて、私が何に乗っているのか聞かれました。

コルベットと古いポルシェと答えると、大抵のセールスマンはそこで話を切り替えるのですが、マツダのセールスマンは意外なことに食いついてきました。
セールス「コルベットは古いのですか?」
私   「2003年式のZ06。」
たとえクルマ好きであっても、コルベットに詳しい人はあまりいないので、大抵の人はこれ以上突っ込んでくることはありません。

セールス「ポルシェは、やっぱり空冷の911ですか?」
私   「いや、もっと前の。」
こっちも、そういうクルマを知らない人に説明するのが面倒なので、ボカして答えたのですが、ここでセールスマンが意外な一言を。
セールス「じゃあ、マルホランド・ランの?」
私   「いや、もっと前。というか、マルホランド・ランて。」
セールス「私も、マルホランド・ランを出して、すぐにわかってくれた方は初めてです。じゃあ、ポルシェはジェームズ・ディーンの?」

凄い。この人知っているんだ。
その後は、「マルホランド・ラン」、「激走5000キロ」、「激突」、「バニシングin60」、「バニシング・ポイント」などなど。70年代のカーアクション映画の話で盛り上がってしまいました。
まさか、マツダのディーラーに、こんな話ができる人がいるとは。

ちみなに、「マルホランド・ラン」はこれ。ラストのコルベットvs.ポルシェのバトルシーン。

C2コルベットはこの峠(マルホランド)のキングで、外観はボロいですが、中身はバリバリ。そして乗り手はスピードに憑りつかれた中年の狂人。改造されたポルシェ356の乗り手は若くて、峠のキングの世代交代を狙って戦いを挑むという感じの設定。

一応、カタログと価格表はもらってきたのですが、帰りのクルマの中で、
「やっぱり、乗り慣れたZ4が一番いい」
という結論になりまして、Z4の車検を通すことなりました。
180502-02

実はZ4は、私自身もとても気に入っていたので、本心は買い替えたくなかったのです。妻がロードスターRFがイイ、と言わないでホッとしました。