550 タペット調整

先日のダムサンデーの帰り、タペット音が気になったので調整することにしました。
直列やV型と違って、水平対向エンジンはヘッドが横にあるので、非常にやりにくい。もっとも、今どきはレースエンジンでもない限りHLAが入っているので、タベット調整なんて必要ないですが。
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私は冷間で0.05mmちょいきつめで設定していますが、調べてみるとなぜか2番と4番のIN/EX共に0.05mmのシムがスルスルになっていました。2番と4番は両方とも車両の後方側、トランスアクスルに近い側の気筒です。偶然なのか、それとも何か意味があるのか。

とにかく、再調整してエンジンをかけると、打音がなくなっていました。もっとも、このエンジンは温度が上がるとギャップが広がる方向にあるので、エンジンが温まらないと正確にはわかりませんが。

オーバー・ヘッド・カムのエンジンと異なり、プッシュロッドのエンジンはタペットギャップがエンジン温度によって大きく変わります。理由は簡単で、プッシュロッドとエンジンブロックの熱膨張差があるから。たとえ、エンジンブロックとプッシュロッドの材質が両方ともアルミ合金だったとしても、温度差があるので、やはり熱膨張の大きさは違います。プッシュロッドは長いですから、特にアルミ合金のような線膨張係数の大きい材質を使っていると、タペットギャップの変化は大きいです。

ちなみに、VWのオリジナルエンジンでは、タペットギャップの指定値は0.15mmだそうですが、私のこのエンジンは0.05mm設定にしています。それでも、エンジン温度が高くなってくると、多少の打音が聞こえてくるので、0.05mmの「ちょいきつめ」にしています。そのうち、0.03mm設定をためしてみようかと思っています。