ギャデラックのツインターボV8

キャデラックから新型のV8エンジンが発表されました。
ツインターボで、DOHC, 4.2L 550hp
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これだけ聞くと、
「むむ、最近話題のリア・ミッド・マウント・エンジンという噂のC8コルベットのやつか? やっぱり、キャデラック・ブランドで出すのか?」
と思ったのですが、多分違います。

なぜなら、このV8エンジンは、普通じゃないから。
なんと、排気と吸気が普通のV8エンジンとは逆になっています。
これを見てください。
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排気ポートがVの内側です。そして吸気がVの外側。とても大胆な設計。
資料によれば、この目的はエンジンをコンパクトにするため。最近のクルマは、デザイン的に分厚いので、エンジン全高を多少高くすることで、サスペンションのスペースを稼ぐ、ということだと思います。

ここで、1月に紹介したコルベット用とされるミッド・マウント・エンジンのCADモデルを見てみましょう。

こちらは、普通に排気が外、吸気が内になっています。

というわけで、キャデラックが発表したツインターボ・エンジンは、コルベット用とされるツインターボ・エンジンとは別物です。
しかし、このキャデラック・エンジンをミッド・マウント・エンジン・コルベットに搭載する可能性はあります。フロント・マウントの場合は、全高が高いので、絶対にフード内に収まりませんが、後ろに積んだ場合は、多少、エンジン高があっても問題ありません。
でも、多分載せないと思います。このキャデラック・エンジンは、ターボをVバンク内に収めたために、エンジン冷却にかなり工夫をしているようだからです。
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これを、たたでさえ冷却が難しいミッド・マウントでやるのは、難ししいのではないかと。

最初にGMがツインターボV8を発表したという記事を見た時は、コルベット用の例のやつかと思いましたが、どうやらコルベットに搭載することはなさそうです。