点火系の二重化は完了しても、課題はまだまだ残っています。
スロットルの戻りが悪く、アクセルペダルを思いっきり踏み込むと戻ってこなくなることがあります。原因は、このリンケージ。
アクセルペダルのワイヤーが、中央の円盤を回転させて右列と左列のキャブレターのスロットルを開け閉めする構造。リターンスプリングが、直線の引っ張りバネなんです。だから、前回付近では引っ張りバネの力は強くても、円盤の回転方向への分力が弱く、うまく戻せなくなっています。こういう形式にするなら、リターンスプリングは、引っ張りバネではなくて、円盤を回すねじりバネじゃないとダメ。それから、このリンケージの角度と長さの設定が悪くて、これだとアイドリング付近と前回付近は反応が鈍くて、中間付近の反応はやたらと良いことになります。
この辺は、V型や水平対向に独立スロットルを採用した場合の問題点で、議論も盛んだし、様々な形式が売られていています。今のところ、VWエンジン用として売られている、この形式が一番素直だと思います。
ロッドによるリンクは回転を直線運動に変換する過程で、sinによる非線形性が出てしまいますか、この写真のように回転運動を回転運動として伝達すると、角度の偏微分成分は線形になります。
こんな形式が良いだろうと思いますが、FORD用の市販品は見当たらないので、自分で作るしかなさそうです。
しかし、作るにしても時間がかかるので、とりあえずの処置として、スロットルケーブルにエンジンオイルを流し込んで、ケーブルが出来るだけスムーズに動くようにしました。これはスピダーに乗っていたときに編み出した方法です。ワイヤーインジェクターを使ってスプレー式潤滑剤を流し込むよりも、エンジンオイルを流し込む方が効果的です。ただ、エンジンオイルは粘度が高いので、流し込むのに時間がかかりますし効果が出てくるのは数日後ですが。
ミッドエンジンのクルマはスロットルケーブルが長いのでペダルに渋さが出やすいですが、それを多少なりとも改善できます。
まあでも、これはとりあえずの処置なので、ちゃんとした対策を考えなければ。
次、水温上昇対策。
フロントフードのエア・アウトレットの面積は、ラジエター面積の約2/6しかありません。残りの4/6は、フード内のこの空間から行き場がありません。
そこで空気の抜け道を作るため、ここに穴を開けました。
でもまだ不十分。せめてラジエター面積の半分くらいの開口は欲しい。小型のバッテリーにして、バッテリートレイを工夫すれば、バッテリーの置き場所にも開口を作れるかも。それにシュラウドも作った方がいいかも。
検討してみよう。
次、キャブセッティング。
アイドルジェットを60F10から65F10に変更。まだ試走していませんが、エンジンをかけたときのアフターファイヤとバックファイヤは完全に消えました。いいかもしれない。
作業リスト
点火系二重化完了- ブレーキのエア抜き
- 電圧不安定調査
- スピードメータ不動
アイドルジェット交換: 済- オーバーヒート対策 : 着手
- 油温計動作確認
- スロットル動作不良 : 着手