浅間ヒルクライム

この週末の土日、浅間ヒルクライムに参加してきました。

うちのチームのクルマ2台。
奥がFerrari 308 Gr4、手前が458 Challenge。20世紀と21世紀のV8フェラーリの競技専用車。先日の富士スピードウェイでテストしていたのは、このクルマでした。
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458Challengeの方は、フェラーリで完成されたレーシングカーですが、308 Gr4は、往年の308 Gr4仕様のラリー競技車両にリスペクトして、308GTBベースで製作した車両です。308GTBベースと言っても、使っているのはシャシーとエンジンくらいで、ほとんどを新規に製作しています。

28日の午後のセッションで、ナビシートに同乗しました。この写真は、パドックからコースに向かう途中をナビシートから撮影しています。
フロント先端に取り付けられた4つの補助灯のポッドが、気分を盛り上げてくれます。前にいるのは458Challengeです。
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308Gr4はインパネも作り直されていて、競技用車両であることを意識させられます。もちろん、内装も競技車両のそれで、カーペットも無ければ、遮音材もありません。
ドライバーはGC-21でチャンピオンになったこともある、元プロのレーシング・ドライバーです。今、一緒に仕事をしています。彼からはレースカー特有の様々なことを、教わっています。
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スタート地点での待ち時間。
ヒルクライムなので、スタート地点はふもと。ゴールは山の上になります。パドックはゴール地点近くにあるので、パドックから閉鎖された公道を下って、ゴール地点に移動して、そこでスタートの順番を待つ、という進行になります。
そのため、スタート地点の順番待ちの列は、ドライバーやコドライバーでないと見られません。
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競技では様々なドラマが生まれますが、スタート待ちでも小さなドラマが生まれていました。
1台の競技車両が、路面のゴミを踏んでパンクしてしまいました。どうしよう、皆で悩んでいるときに、
「バンク修理キットありますよ。」
という声が。まさか、競技車両にパンク修理キットを積んでいる人がいるとは。
さらに、空気入れも出てきて、その場でバンク修理。
競技中にパンク修理。そんな場面に立ち会ったのは初めてでした。
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ヒルクライムの最中、308Gr4は、いくつかのトラブルが発生しています。
今回はお披露目とテストが目的だったので、想定はしていました。先日の富士スピードウェイでも要改善点が見つかり対処しましたが、今回はヒルクライムということで、荒れた路面による振動や、エンジン回転が高いのに速度が出ない1、2速の多用によって生じる特殊な状況が作り出したトラプルです。
一般的なスポーツ走行と、競技としての走行では、クルマにかかる負荷は段違いです。すでに、公道のスポーツ走行であれば、問題ない完成度にはなっています。しかし、競技に使われることを想定しているので、サーキット走行やヒルクライム競技でデータを蓄積して、競技車両に相応しいレベルの信頼性や耐久性を得ることが必要です。競技に耐える信頼性を得るための開発を行っている最中なので、トラブルが出せたことは大きな成果であったと言えます。初日と2日目の走行で、かなり情報が得られ、すでに対処方法も検討できており、問題はありません。
それと、助手席で実際の協議走行中のクルマの挙動を体で感じられたのも有意義でした。シャシーの完成度の高さを改めて実感しました。

ちなみに、458Challengeの方は、さすがにレースを知り尽くしたFerrariの作った競技車両。競技時間中にやることと言えば、タイヤの空気圧調整しかありません。まったくのノートラブルです。
2日目、スタート地点に向かう途中で止まったという連絡が入ったときには、ガソリン量の計算をミスってガス欠したか? と思って青くなったのですが、結局は枯れ枝がホイールに絡まって異音が出ただけとわかって、ホッとしました。このクルマは、ガス欠くらいしか、止まる原因が思いつかないくらい信頼性が高いのです。

おまけ。
458 Challengeの羽根をテーブルにして、焼きおにぎりを食べているの図。
この羽根が、立食にちょうど良い高さなのです。
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