D1コルベット 型取り中

D1コルベットは、型取り中。
先週まで整形していたボディを母型としてメス型を取っているところです。
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これを外して、内側にファイバーを樹脂でペタペタと貼って剥がすと、それが製品になります。
メス型を見るのは初めてだなぁ。
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型は強化繊維にグラスファイバーを使っていますが、製品の方はカーボンファイバーを使います。
これが、カーボンファイバー。これを樹脂で固めて整形します。
樹脂というのは、いわゆるプラスチックで、その中にカーボン繊維を入れ込むことで補強しているのです。CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)、すなわち炭素繊維強化プラスチックです。CFRPと書くより、日本語で書いた方がカッコいい響きですね。
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一部にはケブラーファイバーも使います。カーボンファイバーより、さらに強度が高いらしいですが、本当のところ強度が高いのか剛性が高いのか、ケブラーについてはちゃんと勉強していないので、よくわかりません。
これは黄色いところがケブラー繊維、黒いところがカーボン繊維だそうです。
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足回りが露出していたので、よく観察しておきました。C6.Rではないとは言え、GT300を走っていたコルベットですから、市販の状態から、どこを変更しているのか、興味あります。
サスペンション・アームは市販車のまま。しかし、モノリーフは外されてコイルオーバータイプのショックアブソーバーになっていました。コルベットがレースでモノリーフを使わないのは、バネ定数の選択肢が少ないからで、決して、コイルバネの方が優れているというわけではない、とC5-Rを製作したPlatt & Millerのコメントを読んだことがあります。
トラニオンは、アルミ削りだし+溶接のようです。ハブはどうかなぁ。ノーマルではなさそうだけど、ノーマルをまじまじと見たことがないので、ちょっと判断つかず。
スタビライザーもノーマルではないですね。ただ、この調整式タイプはアメリカのアフターマーケットパーツで見たことがあるので、それを使っているのかもしれません。
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フレーキはAP RacingのPRO5000+の6ピストンモデル。キャリパー1個が大体7~8万円のものです。案外普通のブレーキ。最近の市販車の方が、派手でデカイのが入っていたりしますね。
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こんなところも、意外と作り込まれていました。削りだした部品があるので、ここもレース用に手を加えられた部分だと思います。カウルの変更対応かな。
ブレーキの冷却ダクトがCFRPなのはレース用に製作されたのか、それとも市販状態なのか、わかりません。私のC5Z06ではただのプラスチックですが、C6Z06にはカーボン・エデションというのがあって、かなりのパーツがCFRPになっているので。でも、冷却ダクトが2本あるのは、レース用の改良だと思われます。ちなみに、インナーフェンダーもCFRPでした。これも市販状態のままなのか、レース用の改造なのかは不明。
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オイルクーラーのフィンがほとんど潰れていました。事故ったようにも見えないので、何で潰れているのかは不明。まさか走行風でってことはないと思いますが。まさか、オーバークールを防ぐために、つぶして調整しているとか?
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