クラッチ油圧系のリーク対策

最近、色々とやらなきゃいけないこともあって、あまりカドウェルをいじる時間が取れません。でも、今日は、これまで悩まされてきたクラッチ油圧系のリークを解決させました。

リークの原因はスレーブシリンダーのポート加工。AN3用のメスネジが切ってあるのですが、深すぎるのです。AN規格の継手は、メスの底面のテーパー部がシールするので、本当ならAN継手は完全にねじ込めないはずです。写真の印の部分に0.5~1mmくらいの隙間がなけければなりません。
161203-11

これ、多分、加工ミスじゃなくて設計ミス&検査不十分だと思います。図面上で加工の基準の指示が間違っているのだと思う。それで、鋳物の型が変わったとか、業者が変わったとかで、微妙に鋳物の形状が変わっていて、それに引きずられて加工位置が変わってしまったのだと思います。
ガーリングのこのタイプは、ほとんどヒューランドのトランスアクスル専用みたいなものだし、このトランスアクスルはレーシングカー専用。大体レーシングカーを整備する工場は、一般自動車工場と違って工作機械も持っているので、こういう不具合はメーカーに返品するよりも、自分で加工して解決します。だから、メーカー側も、図面や加工プログラムを訂正せずに、ずっとそのままなのではないかと思います。

私の解決策ですが、工作機械を持っていないので、銅ワッシャを入れました。このポートは、ストレートねじ+シールワッシャにも対応しているので、銅ワッシャを入れればシールできます。ただ、全ての継手をAN規格で統一するという方針だったので、最後の手段にしていました。
これでリークはなくなりました。未来でこれをいじる人が、このワッシャの意図に気が付いてくれると良いのですが。
161203-12

残作業
・クラッチ・スレーブシリンダーの継手からの漏れ修理。
・オイルパンからのオイル漏れ修理。
・カウルとの干渉チェック
・バッテリーの交換。バッテリーサイズ30A19R
・油温計、油圧計の取り付け。