苦戦したブレーキのエア抜きは、4時間くらいかけて、なんとか走らせられる程度にはなりました。
昨日考えた通り、リアをジャッキアップした姿勢をつくり、あとはひたすらペダルを踏み踏み。
昔、レースをやっていた時代の技を使いました。
キャリパーから出たフルードをマスターシリンダーに戻しています。
一般的な自動車整備の解説では、キャリパーから出たフルードはマスターシリンダーに戻してはいけないことになっていますが、それは古いフルードの話。フルードが劣化しておらず、ただエア抜きするだけであれば、フルードは戻しても構いません。その場合、キャリパー出口付近にチェックバルブを入れて、ホースの出口をマスターシリンダーまで戻せば、永遠にペダルを踏み続けることができます。これで、位置を変えながら、何回も回します。
マスターシリンダーの取り付けボルトを緩めて、ガタガタゆすったりしながら、延々とペダルを踏み続けました。
まだ、満足なレベルではないですが、これだけ踏み代が出れば、とりあえず走らせることは出来るので、あとは走らせてエア抜きを繰り返します。走ることによる振動や加減速でエアがブレーキ配管の中に入り込んで、抜けやすくなるのです。
問題はマスターシリンダーの取り付け方にあります。VWビートルのマスターシリンダーが流用されているのですが、フランジのスペース都合で、本来の取り付け方法に対して、90°回して取り付けられているのです。したがって、リザーブタンクの供給口が横向きになっています。
本来、リザーブタンクの供給口は上面にあります。だから、マスターシリンダ内のエアは自然にリザーブタンク側に抜けていきます。
しかし、90°回して取り付けたあるので、リザーブタンクの供給口が側面になってしまい、マスターシリンダー内のエアがリザーブタンクに抜けてくれません。エアがブレーキ配管の中に入ってくれれば、通常のエア抜き作業で、キャリパーから出て行ってくれますが、そうでなければ、マスターシリンダーのエアはずっと内部に残ったままになります。
これは昨日も載せた写真ですが、フランジの向きとリザーブタンクの供給口の位置を見てください。VWのマスターシリンダーはフランジの向きが水平です。しかしこれだと、クラッチのマスターシリンダーと干渉してしまうので、それを避けるために、90°回して付いているのです。このためリザーブタンクの供給口が横向きになって、エアが抜けなくなっています。
確かにVWのパーツは安くて入手性も良いので、流用するにはもってこいですが、無理に流用しなくても良いのに。
とりあえず、今回は、元と同じVWのパーツで組みましたが、このままではエア抜きが死ぬほど大変なので、そのうちにレーシングカー用の汎用品で組みなおそうと思います。
明日、試走してみます。
予定では半日の作業だったのですが、結局丸2日かかってしまいました。疲れたぁ。