新しい燃料ポンプは注文しました。
燃料噴射は、とりあえず適当に設定してエンジンをかけてみるつもりだったのですが、燃料ポンプが届くまで、少し調査することにしました。
まず噴射タイミング。
ネットを調べると、大別して2説あります。吸気バルブが開いているときに噴射するという説と、吸気バルブが開くときには、すでに噴射を終了しているという説。
MOTECは前者を推奨してます。MOTECの技術者は、初期セッティングとして、
「BTDC270°@1000RPMにして、4000-5000rpmまでは500rpm増すごとに20°ずつ進めろ。」
と書いています。今はBTDC315°で噴射終了しているので、大体MOTECの推奨どおり。
しかし、7型ジムニーの整備解説書に記載されている噴射タイミングのチャートはこうなっています。
#1がインジェクタ信号です。BTDC560°で噴射終了しています。これは排気行程の開始前、膨張行程の終了間際ということなります。そんなに早いタイミングで噴射してしまうのは、意外。
これはあくまでもインジェクタの電圧を見ているのであって、実際の噴射タイミングには遅れがあるし、インジェクタの位置から燃焼室までの実際の距離も関係してくるのですが。とりあえず、ノーマルに合わせた設定にしておくのが無難ですね。きっと。
次は噴射量ですが、これも整備解説書の記述から推測します。一般整備では、噴射量の調整などは出来ないので、数値として記載されているわけではないのですが、タイミングチャートから導き出せます。
これは、アイドリング時のインジェクタ信号のチャート。噴射時間は2.5[msec]です。
インシェクタの仕様の記載はありませんが、インジェクタの検査基準値55.00±1.65[cc]/15[sec]というのがありました。したがって、この時の噴射量は
55/15×0.0025=0.0092[cc]
ちなみに、燃圧は294±5kPaです。
このエンジン(ジムニー7型のK6Aエンジン)は、噴射時間で噴射量を決定しているタイプみたいですが、MOTECの噴射制御はPWMです。まだ完全に理解できていないのですが、MOTECの場合Injector Scaling(IJPU)というパラメータで噴射時間を設定し、噴射量のテーブルにはPWMのデューティー比を設定するようになっているようです。
たとえば、IJPUが14[msec]の場合、0.0092ccを設定するためには、デューティー比を
(0.0092×15)/(55×0.014)=0.18
すなわち、18%に設定すれば良いということになります。
これで合っているかは、設定を変えながらオシロで確認してみます。