[550] AN継手へ交換 その2

AN継手の組み立て方を説明してほしいというリクエストがあったので、手順だけ。
これは、フェルール(オリーブ、スリーブとも言う)のないタイプです。

前回説明した方法で切断したホース。
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このときホースの切断面からはみ出しているメッシュはハサミで整えておきます。切断の切りくずがホース内に入っている場合があるので、圧縮空気を流して飛ばしておきます。

テープを引き抜いて(セロハンを入れているので、メッシュがバラけずら簡単に引き抜けるはず)、バイスに固定したソケットに挿し込みます。このとき、ホースをねじるとメッシュが崩れてしまうので、ねじらないでまっすぐ挿し込みます。製品によっては、これが結構固いものもあります。
ホースの端部が、ソケットに完全に挿し込まれていることを目視確認します。
バイスに直接ソケットをくわえるとソケットに歯形が付いてしまうので、写真のようにウェスや木っ端を噛ませます。
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ニップルにオイルを塗って、ソケットに手でねじ込みます。オイルを塗らないと、ホースとの摩擦が強くてうまくねじ込めません。エンジン油圧系や燃料系のホースの場合はエンジンオイルを、ブレーキ系の場合はブレーキフルードを塗布します。
この写真の位置くらいまでは手でねじ込めます。
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手でねじ込めなくなったら、レンチを使います。ホースが一緒に回らないように、また、ホースが押し戻されないように手でホースをしっかりと押さえます。
ソケットとニップルの間は1mm程度空ける派と、完全にねじ込む派の人がいます。ソケットの六角面とニップルの六角面が一致するのと美しいので、そうしたい場合は隙間を1mm程度空けると、綺麗に仕上がります。(この写真は完全にねじこんでいるので、六角面が一致しません。)
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これで完成。中国製という事で精度が気になると思いますが、これまでのところ、まったく問題ありませんでした。

3本作りました。
こういう部品の色にも、流行があります。昔はブルーと赤の組み合わせが定番でしたが、最近は黒と赤が流行りのようですね。
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車体に取り付けてみました。
オイルポンプ周辺。
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オイルクーラー側。
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なんかカッコいいですね。
中国製のAN規格品は、とても安いので気軽に使えます。特に問題ないようだったら、燃料系のゴム配管もこれで引きなおそうかな。

今日は、もう夜なのでエンジンを始動するのは控えて週末にオイルを入れて漏れをチェックします。

ANホース専用のホース・ホルダも一緒に注文したのですが、届いた荷物に入っていませんでした。売り手に問い合わせたところ、在庫切れだそうで、すぐにクレジットカードに返金されたのですが。だったら、一言連絡を入れるとかすればいいのに。問い合わせなかったら返金しなかったのだろうか、とか、相手が中国だけに勘ぐってしまいます。webサイトは、依然として「在庫有り」表示です。

ホースホルダは、また別の機会に注文するとして、今はタイラップで止めています。このタイラップの余った部分ですが、見栄えが悪いし邪魔なので、普通は切断しますよね。最近知ったのですが、某装置メーカでは、切断しない決まりだそうです。余りを切断するときに、間違って線材本体を切ってしまう事故が発生するのと、切り口にひっかけて手を怪我したり服を破ったりするからだそうです。確かに、見た目的に良くないだけで、これがあることで起きるトラブルよりも、切断することで起きるトラブルの方が多そうです。
でも、まあ、クルマの場合は見栄えも重要なので、どうするか悩むところですね。
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