会場を歩いていると、前方に結構な人だかりが。今日見た一番の人だかりかもしれない。
なんだかわからないまま、人だかりの中にいたら、運よく前に空きができて、見れたのがこれ。
もうねぇ、なんか日本の技術開発は全力でこの方向に進むべきなんじゃないかと思いました。
だって、日本だけでしょ。こういうところに惜しげもなく才能を注ぎ込むのは。
有機物から無機物まで何でも神様になっちゃうし、何でも擬人化できちゃうし、宗教的な排他感が皆無のこの国でしか、こういうものに力を入れられないでしょ。
いや、まじめな話、この大きさに多数のサーボモータを内臓するのもすごいけど、動きが本当にアイドルっぽいんですよ。サーボモータを動かすためには、それなりに数式が必要なわけで、これを作ったりプログラミングした人達はアイドルの動きを一生懸命研究して、モーションキャプチャでデータを取ったりして、膝の動きはこういう関数で動かすとアイドルっぽいとか、いやいや、ここのヤコビアン行列は間違っているでしょ、とか日夜意見を戦わせていたと思うんですよ。
そういうことは、非実在の初音ミクのコンサートに何万人も集まって皆で歌ったり涙したりすることができる、日本人特有の何かがあればこそだと思います。
アイドルというには、まだ少々ゴツいですが、災害対処用人型ロボットの初期型のこれが、
今はこうなっているのですから、アイドルロボットが完全な女性型になる日も遠くはないでしょう。
それで、ロボット展なのだから、どこかにいるだろうなー、と思いながら歩いていたら。やっぱりいました。
これはまだ、しゃべるお人形という感じですが、表情を作ったりする研究も進んでいるので、いわゆる「不気味の谷」を越えるのも、そんなに遠くはないかのしれない。
さっきのアイドルロボットの運動能力と、人間らしい造形と表情、それから会場のあちこちで見かけたコミュニケーション・ソフト(ただし、大抵の展示は人とモニターが対話するだけのものてしたが)が、融合されると、会場内で名刺と交換にバッグを配っていた人程度の事はこなせるようになるだろうし、さらに進んで攻殻機動隊に出て来るAIねーちゃんみたいなのができるのかもしない。まあ、AIの進化が一番難しそうには思いますが。
日本の老齢化とか就業人口が足りないとか、そういう問題は移民を受け入れるのではなくて、ロボットに代替させる。それでもって、ロボット開発によって雇用を確保するという方向で進めて、将来はロボットとそのビジネスモデルを輸出することで外貨を稼ぐというのが、日本らしいのではないかと思うなぁ。