[550 Spyder] ハブボルト

タイヤを付けて、ナットを締めていたらズルっときました。
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ハブのスタッドボルトが抜けた・・・以前から締め付けのときの感触が怪しかったのですが。

ほとんどの550Spydereは、ヨーロッバ式のホイールボルトを使っているみたいなのですが、私のはアメリカ式のハブ・スタッドボルトにホイールナットの形式です。抜けたボルトを観察すると、やはり本来はM12のヨーロッバ式だったものを、全ネジのM12ボルトを植えてスタッド式に改造されたものでした。さらによく見ると、どうやら以前にネジをなめたらしく、ヘリサートが入れてあって、今回はそのヘリサートごと抜けてきてました。
だいたいこの手のホイールナットの締め付けトルクは100Nm前後のことが多いので、550Spyderも100Nmで締めていたのですが、強すぎたのかもしれません。タップを切ってあるハブ側はブレーキドラムなので材質が柔らかいのでしょう。そもそも、フランジじゃなくて、ネジで留めてあったのを知っていたら、100Nmで締めなかったのに。
実は、今回抜けてきたボルトの他にもう一本感触が怪しいのがあるので、それも抜いてみたら、そちらはボルトの山がなめかかってました。雌ネジ側はタップでさらって、ボルトの方はダイスで修正し、前後逆に入れることで処置しておきましたが、これもあと数回タイヤの脱着をすれば、たぶんダメになるでしょう。

さらに。
反対側のホイールのスタッドはなぜか2本だけM12ではなくて1/2インチが入っているのです。これはとっても謎なのですが、前オーナは、このスタッドに色々と苦労したのでしょうね。そして私も苦労させられているというわけです。
そもそも、ヨーロッパ式のハブにタップ穴という構造が、私には理解できません。タイヤは素人が脱着する機会の多い部品なので、締めすぎちゃったら高価で面倒なハブ側を交換することになってしまうじゃないですか。アメリカ式のようにスタッドだったら、締めすぎてもスタッドボルトを交換すればいいので、安く済むし、ディスクブレーキだったら交換も簡単です。それにヨーロッパ式はハブ径が一致したホイールを使っていればいいですが、そうでない場合(550SPyderの場合、そもそもハブにはめ合わせるという思想自体が存在しない)、ホーイルの取り付けのときの位置合わせがとても大変です。
やはりクルマの整備性はアメリカの方が考えられているということでしょうか。日本車は、その昔、アメリカ車の劣化コピーだったので、それを受け継いでいるわけです。

それはともかく。
とりあえず、5本中の1本くらいは、なくても街乗りであれば問題ありませんが、そのままというわけにはいかないので、修理方法の方針を考えなければ。
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Plan #1
日本車のスタッドボルトを植える。
調べてみると、トヨタのスタッドボルトはM12×P1.5で、根元のスプライン径が14.3。ヘリサートごと抜けてしまったタップ穴を14mmに拡大して、これを植えるのが最善策だと思います。
ただ、これだとドラムを加工に出さなければならず、加工費用がかかります。加工費用をかけるくらいなら、その加工費用でボール盤を買って自分で加工するというのもアリですが、ちょっと調べたら2万円代で買えるボール盤はチャックが13mmまでのようで、14mmの刃をくわえることができません。

Plan #2
どうせ、ドラムを外さなければならないので、いっそのことドラムを新品にする。
こういうときに、この種のキットカーは使っている部品の出所を特定するのが難しいのですが、ホイールが昔のVWのものでPCDが特殊なので、おそらくこれではないかと思います。
1958-1967式のVWビートルのリアブレーキ・ドラム。$49.94
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しかし、このまま使うと、ホイールをとめるのはヨーロッパ式のボルトということになり、再びタップをなめる可能性が高い。これに、国産車のスタッドを植えるのがベストな修理方法です。
こいつのタップはM12。ホンダのスタッドボルトはスプライン径が12.3なので、M12のタップを12mmのドリルで削り飛ばしてしまえば、ちょうど入ります。12mmなら安物のポール盤でも対応可能。ただ、やっぱりお金はかかりますね。

うーん、どうする?