550 Spyder Black Boxの取り付け その3

降水確率が40%だったので、ダムサンデーSportには行かず、途中だったBlack Boxの取り付けをすることにしました。

Black Boxの取り付け その1
Black Boxの取り付け その2

デスビの遠心進角をロックするところで、付属のロック用ワッシャが取り付かないことが判明したところで、作業がSTOPしていました。そこで、今日は遠心進角のロック作業からとなります。

まず、デスビをはずすため、1番をTDCにします。このときのデスビのロータの位置はここ。デスビを抜くときは、必ず1番をTDCにしてローターの位置を記録してく習慣を付けましょう。空冷VWエンジンの場合は、ローターの位置が一意に決まる構造になっているので、万が一忘れても大丈夫ですが、ローターがどの角度でもデスビが挿せてしまう構造のエンジンもあります。
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デスビを分解して、遠心進角を露出させます。ここで驚愕の事実。遠心進角のリターンスプリングが片側だけしか付いてません。破片が転がっているというわけでもないので、わざと取り外されていたようです。さらによく観察すると、進角の角度を制限するようなシムが入れられていたりします。どうやら、私より前のオーナーがデスビの進角をチューニングしたようですね。
バネが一個しかないので、進角が早くしてあるということです。これは、昔のチューニングエンジンでは常套手段でした。ハイオクを入れることを前提に、進角時期を早めたのです。ただ、このエンジンの場合、バキューム進角が付いていないために、中回転域でスロットルを開けるとノッキングしてしまう現象が出ていました。それ故に、デジタル進角の導入を決めたわけです。
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それにしても、こういうのって今時のコンピュータ制御のエンジンしか知らない人は、持っていない知識だろうなぁ。

進角をロックさせる方法は、スプリングを外して針金で縛ってしまうことにしました。
奥まったところにあるので、指が入らなくて、ピンセットやロングノーズのラジオペンチを使うのですが、これがなかなか難しくて。優秀な外科医っていうのは、こういうのが上手いんだろうなぁ、と思いながら作業しました。
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デスビを元に戻して、点火タイミングをBTDC70°に設定します。
その方法は、クランクを回して、BTDC70°の位置にしたら、その位置で1番シリンダの点火タイミングの位置が来るように、デスビを回します。Back Boxは点火タイミングを70°遅らせて出すので、これで大体TDCで点火するというわけ。エンジンがかかったら、コンピュータの表示を見ながら、タイミングライトを使ってデスビの位置を微調整します。

そして、問題が発生したのは、ここから。
配線を接続して、スターターモータを回しますが、始動する気配がありません。PCのRPM表示も、クランキングしているのにゼロのまま。デスビのセンターコードを引き抜いて、フレームに近づけてクランキングしても、火花が飛んでません。
念のため、配線を元に戻してクランキングすると、ちゃんと火花は飛びます。どうやら、Black Boxがイグナイタからの点火信号を拾えていない様子。イグナイタはPerTronix製が使われているのですが、定番のパーツで珍しいものではありません。
接続は下図のようにしていて、原理的にも間違えていないはずなのですが。
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なんか、初期不良の可能性が高い気がします。
一応、PerTronixとMSDの組み合わせで、何か特別なことはあるかどうか、メーカに問い合わせ中ですが・・・
購入してから半年以上経つんだけど、交換に対応してくれるかなぁ。

アメリカからなので、それなりに日数もかかると思うから、とりあえず走れるようにするためにはデスビを元に戻さなければならず。
面倒だなぁ。何か上手い方法はないものだろうか。