1st to 7th (訂正あり)

1/13(現地時間)のデトロイトショーで、ついにC7コルベットが披露されたのは既報のとおりです。
そして、今から60年前の今日、1953年1月17日は、最初のコルベット、”C1”が披露された日でした。ニューヨークのMotorama Car Showで発表されました。
この写真の2台の間には60年の技術と文化の進歩があるのです。
2014 Chevrolet Corvette Stingray

同一の車名で60年間作り続けられたクルマを、私は他に知りません。コルベットのライバルであるポルシェ911も、長いほうだと思いますが、1964年からです。
GMのプレスリリースによれば、コルベットは世界でもっとも長きにわたり生産が続いているスポーツカーで、その販売台数は、もうじき200万台に達するそうです。これはアメリカで販売されたスポーツカーの実に1/3になります。
2014 Chevrolet Corvette Stingray

ミーティングなどで聞かれて、意外と驚かれるのですが、コルベットのボディは、最初のC1から最新のC7に至るまで、ボディはすべてFRP製です。特にC5以降は、一部にCFRPを使用しています。C5に採用されたCFRPのフロントフードは、当時において世界最大の一体成型のCFRPだったそうで、航空機メーカーが製作していました。

追記
初出時、コルベットの総販売台数を2億台と記述していましたが、200万台の間違いです。どうしてこういう間違いをしたかというと、200万台は英語では2 millionと書きます。で、つい、これに100を掛けてしまいました。間違ってドル→円の換算をしてしまったのですね。
お詫びを兼ねて、余談をひとつ。
私の友人にNASAでチーフエンジニアをしている人がいるのですが、彼によればNASAで発生している大小の事故、不具合のうち、約10%が単位系変換のミスによるものだそうです。
NASAでは国際単位系(距離:メートル、力:ニュートン)を使っていますが、NASAと繋がりの深い航空機業界はアメリカ標準単位系(距離:フィート、力:ポンド)を使っています。そのため、これらのシステムをNASAのシステムに組み込むためには、単位系の変換が必要になるのですが、それがソフトウェアだったりハードウェアだったりで、変換ミスがあるというわけです。
私は、アメリカでよく仕事をしていますが、そこでは国際単位系を使っています。しかし、どういうわけか圧力の単位だけはアメリカ人はいまだにPSIを使います。圧力の国際単位系はPa(パスカル)ですが、何度言ってもこれだけは、なかなか変えてくれません。