Z4のブレーキフルードを交換して余ったフルードで、コルベットのクラッチフルードを交換しました。結構黒くなっていました。だいたい3年毎に交換しているのですが、いままでの交換ではほとんど無色でした。黒くなっているということは、それだけシール部材の劣化が進んだということでしょう。次回か次々回にはマスターシリンダーとオペレーティングシリンダーのO/Hが必要かもしれません。私のコルベットも来年には10年車。月日が経つのは早いです。
交換は、ターキーベイスター法を使います。クラッチフルードを全交換するためには車体下側から触媒をはずしてオペレーティング・シリンダーにアクセスできるようにしないと出来ません。これは結構面倒な作業です。そこで、一般の人が通常のメンテとして用いられるのが、ターキーベイスター法。
まずターキーベイスターというのは、これ。
日本語で平たく言えばスポイトなのですが、アメリカではターキーを焼くときに表面が乾かないように肉汁をこのスポイトで吸って、上からかける作業を繰り返します。そのためのスポイトがターキーベイスター(Turkey Baster)という道具です。一般的にアメリカ人はこの種の道具をスポイトと呼ばず、ターキーベイスターと呼ぶようです。アメリカではホームイベントでターキーを焼くという習慣があるので子供の頃から見慣れているからなのではないかと思います。
それはともかく、要するに、これでリザーバータンクの古いフルードを吸い取って、新しいフルードを満たすだけというお手軽交換方法です。でもそれではラインの中には古いフルードが残ったままじゃないか、という指摘はごもっともです。それでも全体から見れば90%程度のフルードは新品になったわけで、ラインの中に残っている古いフルードも、少しずつゆっくりとですがリザーバータンクの新品フルード交じり合うというわけ。完全に新品にならないところが気持ち悪いという人もいるでしょうが、クラッチフルードを全量新品に交換することは労力に見合った結果が得られわけでもなく、これで十分だというのが、アメリカのコルベット乗りの大方の意見です。それでも気になるという人は、この作業を毎月やっていれば、かなり入れ替えられるということです。一回の作業時間は5分程度ですから、まあ毎月やるのもそれほど面倒ではありません。私はやりませんけど。
そうそう、ターキーベイスタ法で交換するときには、必ず少しだけフルードをリザーブタンクのそこに残しておきます。そうしないと、エアがラインの中に入ってしまう可能性があるので、そうするとエア抜き作業をしなければならず、結局は触媒外しとなってしまいます。