上がりのクルマ その3

これまでの記事
上がりのクルマ その1
上がりのクルマ その2
上がりのクルマ 番外編
上がりのクルマ 番外編2

久しぶりに本編に戻ります。
今回は、Rally Fighterの紹介。
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Rally Fighterは、オフロード・スポーツカーです。一般にオフロードカーというと、パジェロやランクルのように四角くてゴツい。悪路走破性は高いけど、スビードは遅い、というイメージです。そんなクルマを私が上がりのクルマにするわけはありません。
Rally Fighterは違います。写真でわかる通り、スポーツクーペの車高を上げて大径タイヤを履かせたカタチ。スペックもスポーツカー並みで、6.2LのV8エンジンで430馬力。車重は約1700kg。普通のスポーツカーとしても十分に速いレベルです。

そして、ここが肝心なのですが、Rally Fighterの最大の特徴は、自分で組み立てるという点にあります。とは言っても、よくあるキットカーではありません。アリゾナ州フェニックスに行って、Rally Fighterの製造元であるLocal Motorsの技術者の指導の下に、6日間で組み立てを行います。
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基本構造はパイプフレームで、それにFRP製のスキンをかぶせるという、少量生産のスポーツカー、レーシングカーと同様の構造。上の写真の下部にちらっと見えているのがエンジンは、この形状とスペックからシボレーのLS3だとわかります。

自分で組み立てる、カッコいいオフロード車。
これが、Rally Fighterが上がりのクルマの候補になっている理由です。価格も現実的で、$74,900。おおよそ600万円前後。これには、組み立てに要する6日間の技術指導料、工具や組み立て場所の提供、ホテル代、食費、送迎代などが含まれます。安いでしょ?
実績としては、2011年7月の時点で23台が組み立てられ、22台がアメリカで、1台がカザフスタンで登録され公道を走っています。日本に持ち込む場合、アメリカで一度登録してしまえば問題なく登録できるはずです。

私がこのクルマを知ったのは、昨年の5月にアメリカに滞在しているときに、あるイベントで展示されていたのがきっかけでした。これがその時の写真です。
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この手のクルマにしては作りは非常に良くて質感も高く、最初はどこかの振興メーカのクルマかと思ったほどです。メーカであるLocal Motorsが展示していたもので、Local Motorsの人から話を聞いて、興味を持ったのでした。

こんなカッコいいオフロードカーを自分で組み立てて乗り回せるなんて、実に楽しそうじゃないですか。
自分で組み立てるという時点で、このクルマは唯一無二。新型を気にする事もないし、他にこんなクルマを作っているメーカもないので、他のクルマを欲しくなることもないでしょう。上がりのクルマとしてはピッタリです。

強いて欠点を挙げるとすると、歴史がないので調べ物の楽しさがないくらいです。しかし、それもこのクルマの改良を自分で考えたりすることが補ってくれるでしょう。

んー、この記事を書いているうちに、ますます魅力的になってきました。

参考: www:Rallyfighter.com