2012年のシボレー・パフォーマンスのパーツカタログ。
販売価格は$5ですが、
http://www.gmperformanceparts.com/Parts/catalog.jsp
から無料でダウンロードできます。
昔は、GM Performance Partsとしてのカタログでしたが、いつの頃からかシボレーブランドで独立させたみたいです。
もっとも多くのページを使っているのが、CRATEエンジン。すなわち、エンジン単体販売です。
基本的に自動車の改造は違法行為と認識されている日本とは異なり、自動車の改造が趣味として、または必要に迫られて行われる背景を持つアメリカでは、このように大自動車メーカでも実用エンジンからレース用エンジンまで単体販売を行っています。40年も昔のクルマに最新の500馬力エンジンを搭載するなどということは、日本の自動車メーカであれば危険行為だとして非難するでしょうけれど、アメリカの自動車メーカでは、そういう事を選択肢の一つとして、パーツを供給しています。
たとえば、このページ。
史上最速のセダンと言われるキャデラックCTS-Vに搭載しているLSA 6.2Lスーパーシャージドエンジンの紹介ですが、その一節にはこのような文章があります。
”It is a less-costly alternative to the LS9 engine and makes a great transplant for any off-road LS-powered vehicle or pre-1976 car or truck".”
「LS9よりも安く、LSエンジン搭載のレース車や、1976年以前の乗用車やトラックに最適」
最高出力550馬力を超えるLSAエンジンを1976年以前のヘッポコシャシーのクルマに積む事を自動車メーカのカタログが紹介しているのです。
たとえばトヨタはGMと販売台数の1,2位を争う大自動車メーカですが、日本人の感覚ではトヨタが、こういう売り方をするとはとても思えません。
GMとトヨタ。新聞、ニュース、雑誌などでは、よく比較されていますが、自動車趣味に対する姿勢は、実はまったく異なるのです。
さて、これはカタログですが、読み物としても興味深いです。たとえば、LS系エンジンの詳細な解説やスペックシートが載っていて、ほとんど同じに見えるGeneration IIIとGeneration IVのLSシリーズはどこが違うのかが解説してあったりします。
上の写真のページでは、LS6に採用された、かの有名やキャセドラルポードとLS7で採用されたダイアゴナル・ポートの違いを紹介しています。
それから、コルベットZR1やZ06には、エンジンを自分で組み立てるオプションがある事が知られていますが、同様にCrate エンジンのLS9とLS7にも自分で組み立てるオプションがあったのですね。
やってみたいなぁ。