週末になりました。ちょっと忙しかったのと、借りれたのがSSではなかったということもあって、今のところ移動にしか使っていません。それでもフリーウェイを含めて200mileくらいは走りました。
ベースモデルなので、派手なギミックは一切なく、色も地味なグレーですが、基本のデザインがカッコいいので、これでも十分に鑑賞に耐えるデザインです。
今風にフロントフードの位置が高いのですが、窓の面積を極端に小さくして、ルーフを下げることで野暮ったさを感じさせません。この辺は、最近のアメリカ車の流行ですが、実はこれってカスタムカーのチョップド・トップの手法です。
人を運ぶためのセダンとか、ワゴン車などは窓が大きくて室内が明るい方が好まれると思いますが、クーペのような雰囲気重視のクルマの場合は、こういう窓の小さいデザインの方が断然カッコいいですし、運転している時の雰囲気も好きです。私が若い時にホンダ車などがウェストラインを低くして、窓を大きくしたデザインを多用していましたが、私はあれは落ち着かなくて嫌いでした。今でもホンダ車がいまひとつ好きになれないのは、その時のイメージを引きずっているからではないかと思います。
カマロと言えば、この強面が特徴で、日本車のなんとなく優しげで八方美人的な顔つきを見慣れていると、この顔が逆に頼もしげです。
映画「トランスフォーマー」で主役を務めたバンブルビーは、この顔の印象とは異なり、ちょっと気弱なキャラクターになっていたのには、違和感を感じます。「トランスフォーマー」も2、3と進むうちに、バンブルビーの影は薄くなってしまいましたが。
カマロには、映画と同じカラーリングの「バンブルビー・エディション」(と言うのかどうかは知りませんが)があって、2回ほど見かけました。見かけたときには、思わず
「おっ、バンブルビーだ」
と、言ってしまいますね。
レンタカーでしかもベースモデルなのに、履いているタイヤはP-ZEROでした。19インチホイールですが、直径が大きくサイドウォールのハイトがあるので、乗り心地は悪くないです。アメリカ車は、ハイトのあるタイヤが似合うので、乗り心地はヨーロッバ車や日本車よりも上手く作れます。
カマロは圧倒的にデザイン優先に作られていて、それはトランクの開口部を見るとよくわかります。トラクリッドは大きいのに、開口部がこれだけしかなくて、私のスーツケースがギリギリでした。大型のスーツケースだと入らないでしょう。でも、奥行きは十分にあって、容量的にはかなりのものです。
日本の自動車メーカだったら、たとえクーペと言えども、
「これじゃあ、スーツケースがまともに入らないじゃないか。テールランプのデザインを変えて、開口部を大きくするべきだ。」
なんていう意見が通って、結局つまらないデザインになってしまうのでしょうね。
アメリカ車はこんなにも尖ったデザインのクルマが次々と出てくるのに、日本の自動車メーカは本当に元気がないんだなぁ、と思ってしまいます。
フロントフードを開けると、エンジンはカバーされていて見えませんが、乗ったフィーリングからV6エンジンなのは明らかです。やはりV8エンジンとは街乗りで感じられるトルク感が全然違うので、アメリカ車に乗っているという感じがしません。
そんな感じなので、遅いのかと思っていたらフリーウェイの合流でスロトッルを開けると、意外と速いので驚きました。というか、十分に速いです。調べたら、ベースのV6エンジンでも323馬力あるそうで、最近の400馬力、500馬力当たり前の数字で鈍感になっていました。320馬力と言えばニッサンZと同じくらいあるわけで、決してひ弱なわけではないのでした。
そして、驚くべきことにカマロのベースモデルの価格は$23,000。日本円にすれば180万円にも満たない低価格です。180万円でオーバー300馬力の新車がアメリカでは買えるんです。先月のマスタングは300万円以下でオーバー400馬力。本当にアメリカ車は安いくて速い。コストパフォーマンス最高ですね。
運転もしやすいし、カッコもいい。こんなお買い得なクルマ、私が若いころにはありませんでした。若者にはワゴンなんかに乗っていないで、こういうクルマにどんどん乗って、クルマの楽しさを知っ欲しいです。