Dodge Challenger R/T のマルとバツ

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少し日にちが立ってしまいましたが、レンタカーで借りたDodge Challenger R/Tのマルとバツを書いてみようと思います。私がレンタカーについてここまで書くのは異例のことで、それだけChallengerが気に入っていたということです。
ちなみに、日本では
マル=Good
バツ=Bad
というのが共通認識ですが、アメリカではこのような認識はありません。複数のものを比較するときに、日本ではマルバツ表を作ることがありますが、アメリカ人には意味不明なのでご注意を。

マル
派手な外観
Challenger R/Tのもっとも良い点は、とにかく見た目のカッコよさ。現代では、基本性能に問題があるクルマはありません。そうなると、あとは使い勝手や見た目というのがアピールポイントになりますが、Challengerの場合は、とにかくこの派手な外観に惚れたなら、あとはどうでもいいです。
今どきの自動車会社は、外観にもいちいち理屈をつけたがります。運動性能を重視してオーバーハングを短くしたとか、そういうウンチク。チャレンジャーの場合は、そんなことはどうでも良くて、ただ、このカタチを気に入ったならば、それでヨシ。 すべてのクルマがダウンサイジングに走る中、あえて時代を逆行する全長5m、全幅2mの巨体も、なおヨシ。
エンジン
5.7L V8 372HP。特にこれと言って、特徴のあるエンジンではありませんが、いわゆるアメリカンV8の味を持っています。若い人には新鮮だと思うし、昔のアメリカ車を経験している人ならば、アメリカ車らしいと感じられる特性です。日本の自動車雑誌がコルベットのことをアメリカンとか書いてますが、今どきのコルベット・エンジンは全然アメリカンではありません。
僅かに聞こえてくる、アメリカンV8ならではの鼓動感も雰囲気を盛り上げています。もう少し、音量が大きくても良いです。

バツ
トランスミッション
借りたクルマは5速ATでしたが、これが謎の設定でした。大排気量のアメリカ車というのは、発進時に軽くアクセルを踏んでそのままにしておくと、ズロロロロって感じで走り出して、低い回転数でポンポンとシフトアップしていくものなのですが、こいつはローでスタートした後に、そのままにしているとローのままでシフトアップをしません。だから、シフトアップを促すために、少しだけ踏んでやる必要がありました。不可解です。もしかしたら、個体差にによる調整不良なのかもしれません。
それと、60MPH(約100Km/h)巡航しているときの回転数が高め。約2200rpmでした。この手のエンジンなら1500rpmくらいで十分なはずなのですが。2200rpmは3速AT時代の回転数です。あと、5速ATですが、こういうエンジンには4速でODを思いっきりハイギアードにしておく方が、アメリカ車らしい加速感が味わえる気がします。
でも、もっともダメだと思ったのはATシフター。ヨーロッパ車によく見られるギサギザのゲートが切ってあるタイプでした。そして、Dの位置で左右に倒すとマニュアル・セレクトモードになりますが、これがまた右に倒せばアップなのかダウンなのかわかりにくい。アメリカン・マッスルには、アメリカン・マッスルならではのATシフターがあるでしょう。HURSTやB&Mのクイックシフター。またはそれ風にしたシフターでもいいでしょう。ギサギザのゲートは、チャレンジャーには似合いません。あと、Challengerだったらグリップはガングリップタイプじゃないとね。
若い人や、アメリカ車の経験が少ない人はHURSTやB&Mのクイックシフターを知らないかもしれませんね。操作方法が独特なので、戸惑う人も多かったです。ちょうどYoutubeに映像があったので、紹介しておきます。


日本車やヨーロッパ車が押したり引いたりするマニュアル・モードを採用するずっと以前から、アメリカ車のアフターマーケットパーツとして、これらのクイックシフターは、定番のアップグレードでした。
ECOランプ
時代の流れなのでしょうか。Challengerにも、計器盤の中にECOランプがあります。これがあると、とっても興ざめです。そもそも、ECOを気にするならばChallengerには乗らないでしょう。まあ、ECOランプが点灯しないように走る、というのがChallengerのお作法だと解釈しておきましょう。設定で、点灯しないようにすることもできるのが、クライスラーのエンジニアの抵抗かもしれません。