依然としてアメリカ滞在中です。
この週末には、特に自動車/飛行機関係のイベントがなかったので、Callenger R/Tでドライブを楽しみました。
CA-1
カリフォルニアの海岸沿いを南北に走るハイウェイです。ちなみに、アメリカのハイウェイは自動車専用道路ではありません。交差点もあれば、歩行者、自転車もいます。自動車専用道はフリーウェイと言います。
CA-1は、全米でトップクラスのScenic Driveコースとして有名です。ほとんど信号はなく、制限速度50-55MPH(80-90Km/h)くらい。交通量は少なめでトラックなども走っておらず快適なドライブが楽しめます。
そんな道をChallngerで走るのは最高に楽しいです。カリフォルニアの道路は財政難のせいか荒れた路面も多く、コルベットで走るときは辛いこともあったのですが、チャレンジャーは快適です。決してスポーツカーのような鋭さがあるわけではないのが、クルージングには良いですね。いわゆるスポーツセダンに近い運転感覚ですが、心地よいV8エンジンの音と、何よりこの外観がスポーツセダンとは別格の気持ちよさを提供してくれます。
聞くところによると、チャレンジャーのシャシーはメルセデスのEクラスがベースになっているそうです。どうりでボディ剛性がしっかりしているわけです。昔のマッスルカーのようにワナワナと震えたり、あちこちからギコギコと音が出ることもありません。そのかわり車重は1850Kgと、これもドイツ車と同等の重さになっていますが、5.7LのV8HEMIエンジンのおかげで特に重さは問題になりません。まあ、現代ではHEMIと名乗ることに特別なアドバンテージはありませんが、「ダッジの高性能エンジン=HEMI」というのは、アメリカ人の琴線に触れるのだと思います。私のレンタカーがChallenger R/Tだと知ったアメリカ人は、必ずその次に”HEMI?”と聞いてきますから。
それにしても、メルセデスのEクラスにはまったく興味がないですが、それにアメリカンV8とカッコいいボディを載せると、こんなに魅力的になるとは。やはりクルマは、絶対的な性能よりも雰囲気です。特に趣味車の場合は。
20インチホイールというのも凄いと思いましたが、タイヤの直径自体が大きく、ハイトがあるの、日本で20インチのホイールと聞いたときに想像する乗り心地とは全然違って、良い印象です。車重があることで、バタバタ感はないし、タイヤの外径が大きいことで細かな段差などを滑らかに乗り越えていきます。
メルセデスのシャシーがベースになっていると聞いたときに、なるほどと思ったのは、前輪の切れ角の大きさです。予想以上に舵角が大きくて、駐車場などでは助かります。
いつものSkylineも走りましたが、さすがにスポーツカーではないので、山道を飛ばすのは躊躇われます。ただ、前を走っている日本車スポーツセダンが相当がんばって走っている感を出していたので、それに比べればだいぶパフォーマンスは高いと思いますが。
以前、BBCのTop Gearのアメリカ特集で、ジェレミーがコルベットZ06、ジェームズがキャデラックの確かSTS、そしてリチャードがChallenger SR/Tに乗っていて、山越えでコルベットとキャデラックはコーナーリングをたのしみながら走っていたのに対し、Challengerだけが苦労していましたが、それが良くわかりました。しかし、これは味だと思います。マッスルカーの味を残したのだと思います。山道でハンドリングや足回りの鈍さによる苦労がありますが、嫌ではありませんでした。
これまで、何十台かのレンタカーを乗ってきましたが、一番気に入りました。来週には日本に帰国しますが、返すのが惜しいと思うレンタカーはこれが初めてじゃないかと思います。欲しいと思いました。