コルベットは、1953年にデビューした時から、ボディはFRP製でした。そして最初にCFRP(Carbon Fiber reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)をボディパネルに採用したのは、2004年式のC5Z06のComemorative Editionのフロントフードです。当時のそれは、飛行機を含めてもCFRPパネルとしては世界最大の大きさで、しかも世界最多の生産量だったそうです。
一方でCFRPは紫外線で劣化するという欠点がありました。レーシングカーや一部の非常にマニア向けの製品であれば、その欠点には目をつぶることができますが、GMの量産スポーツカーの品質として、それは許されるものではありません。Comemorative Editionのときには、そのほとんどを塗装することで保護しましたが、CFRP特有の美しい網の目模様を前面に出すことはできませんでした。
そこで、GMはCFRP用のサンスクリーン・コートを開発し、今ではZR1やZ06のCarbon EditionにもCFRPの模様を見せたままにできるようになったというはなし。
ビデオに出ているのは、GMのデザイン・エンジニアです。こういう地道な取り組みにも注目することも、コルベットファンならではの楽しみの一つです。