Motor TrendがCorvette ZR1とPorsche911 Turboの比較テストをしています。ビデオの説明には
「峠の王者Zとアウトバーンの覇者の対決」
とあります。もちろん、峠の王者とはCorvette ZR1、アウトバーンの覇者はPorsche911 Turboです。サーキット・テストを行ったプロドライバーはZR1を、そしてMotor Trendの結論としてもZR1を勝者としました。もちろん、個々のテスト結果の数値は僅差です。一般ドライバーなら、そのときの体調や環境、ドライビング・スタイルで簡単に逆転してしまう程度の差しかありません。ですから、このクラスになるとどちらが速いか遅いかという問題ではなくて、単純に好みの問題です。そもそも、500馬力とか600馬力のクルマを公道で走らせるというのは、速さではなくて自尊心を満足するためですから。
ところで、このビデオの中で驚くべきことは、Corvette ZR1のアクティブ・ハンドリングの出来の良さです。普通、一流のレーシング・ドライバーが、この種のアクティブ・システムの付いたクルマでサーキットテストをする場合、システムをOFFにして走行します。このビデオではシステムをONとOFFの両方でテストしているのですが、1分30秒で走るコースでONにした時の方が0.5秒速いのです。
ドライバーはFIA GTのGT2クラスでチャンピオンなったJustin Bell。一流の箱車レーシング・ドライバーです。そんな彼でも、システムONの方が速いということで、ZR1のアクティブ・ハンドリングの優秀さを表していると言えます。