毎年恒例になったFUJI1000Km K4-GP。今年も無事に完走しました。
私にとって、1年間の最大のイベント。今年も楽しかったです。
写真やビデオなど、チーム員それぞれが撮っているので、あとで共有するとして、とりあえずこのBlogでは私のカメラに入っている写真だけのダイジェスト版。
レース当日の朝は早い。リーダーミーティングは朝の5時。でも朝の5時なんてへっちゃらです。前日の練習走行の日なんか、朝の3時にはピットに入りました。
レース車両をスタートグリッドに並べる直前。走行台数が140台を超えるので、整列させるだけでも時間がかかります。その時のピットロードはこんな有様。変則ルマン式スタートで、スタート要員は仮装していなければならないルールなので、あちこちを変な格好した人が歩いていて、これがまたK4-GP独特の雰囲気を出しています。
スタートグリッドに整列しました。これから約10時間におよぶ真夏の炎天下での耐久レースがスタートします。
参加台数は140台を超えていますが、これはギネスブックに申請すれば間違いなく出走台数が世界一の自動車レースとして認定されるだろう、と言われています。
レース中の写真は、まだ私の手元にありません。今年も私はチーム監督とドライバーを兼任していて忙しかったのです。
チーム監督は去年が初体験でしたが、燃料をかなり余らせてしまうという失敗をしてしまいました。K4-GPは燃料の量に制限があって、全周回を全開で走るわけには行きません。ある程度、燃料を節約しないとゴールできません。かといって節約しすぎれば燃料は余りますが遅いです。したがって、ゴールと同時に燃料がなくなるのが理想のペース配分ということになります。
しかも、燃料はただ節約すればいいというものでもありません。100Lが規定量ですが、その100Lをどのように給油するかは、前日に申告し、その通りに給油しなければなりません。うちのチームは、19Lを4回給油する申告をしていますが、たとえば16Lしか入らなかった場合、次回の給油に繰り越すことができせん。3Lは捨てることになります。
写真のバイキンマンとかバッテンとかハートのマークは給油した証明です。
今年は、ゴールまでにきっちり100Lを使うため綿密に計算して作戦をたてました。そして、途中までは完璧でした。走行距離と時刻の関係で燃料を計っていたのですが、走行距離と時刻が計画に対して5分と狂わずに進行していました。今年は完全に燃料を使い切れると思っていたのですが・・・
大番狂わせがありました。トップが驚異的な速さだったのです。K4-GPはFUJI1000Kmの名前があるとおり、1000Kmの耐久レースです。よって、トップが1000Kmを走った時点でチェッカーフラッグが振られます。しかし同時に午後6時までというタイムリミットもあり、これまでは1000Km走りきることなく、6時のタイムリミットでゴールとなっていました。トップのクルマは、あと1周とか2周とか、本当にあとちょっとで1000Kmという直前に午後6時を迎えてしまっていたのです。したがって、仮に今年はトップが1000Kmを走りきったとしても、ゴールは午後6時の直前なると思っていました。そこで、走行距離と時刻の関係で6時に燃料がなくなるように管理をしていたのですが。
なんと、トップが午後5時頃にゴールしそうだ、ということに気がついたのが午後2時すぎ。まさかそんなに速いペースで周回を重ねているとは思いもよらず。
気がついて、省燃費走行しているドライバーに全開の指示を出したものの、時すでに遅く、結局今年も燃料が余ってしまいました。まあ、今年も燃料をあまらせてしまったのは残念でしたが、それでも事故も故障もなく順調に周回を重ね無事にレースを終えたので、今年も大成功だったと言えるでしょう。
ゴール後のパレードランに出発する風景です。ゴールした後に、レースカーに乗れるだけ乗ってコースを一周します。これもK4-GPの名物の一つです。パレードラン中に「お疲れ~」と色々なチームと挨拶を交わしながら走ります。このとき御殿場の夜景を見ると、
「今年の夏も終わったなぁ。」
という感慨があります。
これは、同じピットを共有した、シンクマーク・レーシングチームのミク・ビート。有名なチームでSUPER GTを走るプロのドライバーが走らせているのですが、戦い終わってボロボロになっていました。
「また来年~」
と声をかけつつ、富士スピードウェイを後にしました。
K4-GPが終わると、夏が終わった感じがします。