Corvette Fever Sep. 2010

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C5に関する記事はありませんが、エンジン関係で興味深いものが多かったです。

 

 

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まずは、LS系エンジンのロッカーアーム交換に関する記事。
標準のレバー比1.7を1.8に変更することで20~30hpを得る、とあります。私自身の経験をもとにしても同意見です。
記事では、ロッカーアームの種類や選び方、注意点や交換時のコツについて述べられています。

 

 

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もう一つもやはりLS系エンジンに関することで、こちらはヘッドのインテークポートの違いについて解説しています。この写真の右ページ。上からL92、LS7、LS6、LSXとなっています。LS6がいわゆるキャセドラル・ポートを採用しているのは、よく知られていますが、その流れで、私はLS7もキャセドラルだと思っていました。しかし、L92の流れをくむ普通のポート形状でした。キャセドラル・ポートはLS1,2,6だけだそうです。ちなみに、LS7はGMの量産エンジンの中で最大のポート流量だそうです。
最後のLSXはレース用エンジンですが、GM High performanceから市販されているので、誰でも買うことができます。このポート形状は、やはりちょっと違いますね。ちなみに、LSXには、ドラッグレース用のLSX-DRというバージョンがあって、それは高回転限定だそうです。

 

 

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最後に紹介するのは、昔のビッグブロックエンジンの最高出力について面白い切り口で研究した記事です。L72エンジンが1966年に450hpから425hpになったのは、消費者団体からの攻撃をかわすためだとか、保険費用対策だとかの伝説があることは、コルベットマニアには豆知識として有名です。同時に、GM、フォード、クライスラーの3社で425hpを業界自主規制値としました。それゆえに、L72エンジンは実際には500hp出ているとか、そういう噂がありました。でも本当は何馬力だったのか?
それを推測するために、当時の雑誌のテスト記事の1/4マイルの加速タイムと、C5のLS1の加速タイムを比較しています。加速タイムを決める重要な要素として、他に車重がありますが、驚いたことに1966年や67年のL71やL72を搭載したC3は、LS1を搭載したC5とほぼ同じ車重なのだそうです。1960年代のクルマに比べたら現代のクルマはとても重くなっているのが普通です。高剛性化、各種安全対策、安全装備、快適装備の追加によるものです。ところが、コルベットは50年前と同じ車重。いかにコルベットが軽量化に心血を注いでいるかが、ここからも伺えます。
さて、その加速タイムですがL71およびL72の場合は、8個のサンプルで平均13.38秒。LS1の場合は、5個のサンプルで13.24秒。L71やL72はグロスで450hp、LS1はネットで345hpです。1/4マイル加速のタイムはタイヤのグリップなども関係しますが、それを差し引いて考えると、ネットで350hp相当以上は出ていたということでしょう。ちなみに、平均タイムで比較するとLS1の方が早いですが、最速タイムはL71,72の方で、8台中2台は12秒台を出しています。LS1の方は12秒台のタイムはありません。