コルベットの2010年モデルの生産が終了し、総生産台数がGMから発表されました。
2010年は、まだ半ばなのにもう? と思われるかと思いますが、アメリカ車のモデルイヤーはカレンダーより半年ほど早いのです。アメリカでは、もう2011年モデルのデリバリーが開始されます。コルベットは毎年モデルチェンジをするので、年式によって色々と違うところがあるのですが、その「年式」というのは実際には半年ずれている、ということに注意してください。例えば、2010年の8月にデリバリーされたクルマは、2011年式です。
コルベットは、色の違い、オプションの違いなど、非常に細かく分類されて生産台数が発表されます。ここでは、その中で特徴的な数字だけを紹介しましょう。
総生産台数:12,194台
うち、
クーペ:3,054台
コンバーチブル:1,003台
グランドスポーツクーペ:3707台
グランドスポーツコンバーチブル:2,335台
Z06:518台
ZR1:1,577台
不況の影響で総生産台数は、非常に少なく、これは2008年の35,310台の35%に過ぎません。1961年の1,0939台に次ぐ少なさだそうです。
意外なのは、スタンダードモデルよりはグランドスポーツの方が数が多いことです。数で言えば、グランドスポーツの方がスタンダードということになります。
Z06はたったの518台になっていますが、これはハイパフォーマンス志向の人がZR1を購入するようになったからでしょう。
人気色はBlackで全体の24%、次がTorch Redで18.4%です。
トランスミッション形式は、半数強がマニュアルトランスミッションです。日本ではコルベットはATが多いと思っているみたいですが、実際には例年、MTの方が若干多いです。このクラスで3ペダルのMT車というのは、今では貴重な存在かもしれません。
最後に輸出台数を紹介しておくと、
ベルギー:48台
クウェート:12台
サウジアラビア:31台
メキシコ:8台
日本:69台
チリ:1台
ペルシャ湾岸地域:37台
カナダ:348台
隣国のカナダが多いのは当然として、意外なことに日本が2位になっています。
とはいえ、総生産台数に対する輸出の数は僅かです。GMでは、コルベットをInternational Classと言ってますが、性能的にはInternational Classでも、販売的にはアメリカスペシャルです。
もっとも、最低でも$60,000以上する二人乗りのスポーツカーが、多いときには年間3万台以上、不景気の時でも1万台以上も売れるのですから、GMのドル箱的存在であるのは確かだし、アメリカ人のコルベット好きは日本人の想像以上だということが伺えます。