リトラクタブル・ライト

 

自動車のサイトではないところで、面白い記事を見つけた。

【走る 曲がる 止まる】コルベットも捨てたリトラクタブルランプ、もう絶滅は避けられない

2004年の1月に書かれた記事だから、C6が発表されてすぐに書かれたものだ。
このサイトは「日経ものづくり」という技術者向け雑誌の中にある。「日経メカニカル」よりは、より平易な内容となっていと思う。他の記事もいくつか読んでみたが、エンジニアリングを何も理解していない、あるいは理解している気になった自動車評論家が書く記事よりもよほど興味深く読める。

さて、この記事によれば、リトラクタブルライトを最初に採用したのがコルベットで、最後まで採用していたのもコルベットなのだそうだ。私自身、そういう視点で文献を調べたことがないので、はたしてこれが真実かどうかはわからないが、多分、真実に近いのだろうと思う。改めて考えると、C2以前にリトラクタブルライトを採用した量産車は思いつかないし、現在も生産されているリトラクタブルライトのクルマも思いつかない。
そうか、私のZ06は最後のリトラクタブルライト車なのだなと思うと、ちょっと感慨深いものがある。なにしろ私はスーパーカーブームの洗礼を受けて育った。スーパーカーと言えばリトラクタブル。サバンナRX-7がリトラクタブル・ライトを採用した頃からリトラクタブル・ライトのありがたみがなくなってきてはいたが、そういえば学生時代には、リトラクタブル・ライトであることに拘ってクルマ選びをしていた奴もいた。自転車のライトがリトラクタブルになっていたのもあったなぁ。

リトラクタブルの方法には色々な種類があるが、私が最高傑作として挙げておきたいのはC4のリトラクタブルライトだ。180°グルンと回って出てくる様は、何度見てもワクワクしたものだ。その瞬間は、私の永遠の憧れ、ランボルギーニ・カウンタックよりもカッコいいと思った。その点、C5ではごく普通の開き方になってつまらなくなったと思っている。