Rumble Sound

アイドリングの時の特徴的な脈動音は、アメリカでは”Ramble Sound”などと表現されます。クロスプレーンのクランクシャフトを持つV8エンジンで、高圧縮比+作用角の広いカム(通称ハイカム)を使うと、このような音になります。アメリカ人はこの音が大好きで、私のコルベットの動画を上げると「音が素晴らしい」という趣旨のコメントがたくさん付きます。
回転数が上がってくると脈動音が消えて、ビートのない連続音になります。この状態を「カムに乗る」などと表現します。大体5,000rpmくらいから連続音になりますが、残念ながら日本の一般道路では1速でしか5,000rpmにまで持って行くことができません。そして1速の5,000rpmは何もアシストがないこのクルマでは私の腕で制御しきれません。
1972年の排ガス規制後は、こういった高圧縮+ハイカムのセッティングのエンジンは規制をクリアできず、排気音は日本人の多くがイメージする「ドロドロ」と表現される音になります。
フェラーリのようなシングルプレーンのクランクシャフトではこの音は出せません。

[C3] ラジオ動作確認

私のコルベットにおいて、当時物デザインではない最後のパーツはラジオです。

このラジオ、一見すると古そうなのですが1968年当時にカセットはないですし、もちろん液晶表示もありません。古いことは古いですが、おそらく80年代頃に交換されたのだと思います。

ebayで68年式コルベットから取り外したというラジオを発見して落札したのが去年の1月。シリアル番号などから、68年式コルベットから取り外されたものに間違いないことは確認済み。(https://www.pac1.net/corvette/2024/01/c3-426.html)


その後、Convectorも当時物のトランジスタが付いた状態のものをebayで落札。これらを入手したことで満足してしまい、その後放置していたのですが、1年経ってやっと作業をする気になりました。

まずは蓋を開けてみます。
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60年代の電子機器です。こんな基板、現代では目にすることはありません。ICやLSIの類は一切ありません。すべて目で見てわかる部品です。一つの素子が大きいうえにパターン設計もCADがない時代ですから、最適化されておらず、グチャグチャです。ハンダ付けはフローやリフローではなく、コテを使った手作業です。凄いですね。しかも、ブラジルやベトナムではなく、アメリカでアメリカ人が作っていたのです。今、これと同じものを同じ手法で作ったら100万円くらいするのではないだろうか。
AM/FMの切り替え、周波数チューニングやプリセットはすべて機械式です。右奥の方にバリコンが見えます。
一部に熱収縮チューブが見られるので、最低でも1回は修理されたことがあるのだと思います。60年代に熱収縮チューブは多分ないですから。

焦げているところなどは見つからないので、とりあえず電源をつないでみると、FMはザーザーいうので生きているみたいですが、AMがウンともスンとも言いません。修理書も入手済みなので(https://www.pac1.net/corvette/2024/01/c3-426.html 参照)、回路図を元にチェックを進めていきます。
ラジオの原理は簡単です。小中学生のときは「初歩のラジオ」や「ラジオの製作」の愛読者だったことを思い出しました。あの頃の秋葉原は、今とは全然違いました。
結局、壊れていたのは電気部品ではなく、アンテナ切替のスイッチでした。壊れていたというか、接触不良ですね。接点を磨いてやったら、完全復活。ちょっと拍子抜け。

それにしても、改めてこの時代の電子機器に触れると、昔は色々なことを機械で実現していたことを思い知らされます。
これ、AMとFMを切り替えると、中で回路が切り替わるだけでなく、周波数表示板も切り替わるのです。

AMのとき
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FMのとき
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照明のバルブは切れていたので、交換しました。表示は60年前のものとは思えないほど綺麗です。

周波数プリセットも、5つのボタンを引いて押し込むことでカムの位置が設定されて、ボタンを押すことで、カムがバリコンを回すのです。凄いですね。
コルベットのレストア用パーツとして、同じデザインのラジオが売られていますが、メカで再現することが難しいらしく、このパネル表示の切り替えなどは液晶で代用されています。

このラジオが、コルベットにとってもっとも複雑な電子機器です。
今の最新型のクルマが60年後も走れるかというと、たぶん修理不可能で走れないでしょう。でも、私のコルベットは、今から100年後でもメンテナンスが可能だし、走り続けることが可能です。
ガソリンさえあれば。

2024年総括

車歴を更新しました。
所有車両の合計排気量は2,000+2,000+4,000+7,000=15,000ccとなりました。レース用ビートは除きます。
もう、年金生活になるまでは、維持費を減らすことは諦めました。払えるうちは我慢する必要はないです。
(画像をクリックすると拡大表示します)
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今年も所有車の入れ替えがありました。これで3年連続です。
Astonmartin Vantageを購入。
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24台目のクルマとなります。Vantageは高校生の頃から憧れていた車種で、年式こそ高校生のときのものとは違いますが、これを買えるところまで来たのだなと思うと、感慨深いです。

一方、LC500は売らざるをえませんでした。内外装をこだわって選択し、注文に際しても時勢柄いくつかの制約があったなど、いくつかの記憶に残るエピソードがあっただけに、売却は断腸の思いでした。決断しなければならなかった最大の理由はガレージでした。
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コルベットのアップデートは、時計を交換した程度です。残念ながら、オリジナルの機械式時計の修理はできなくて、リプロダクションのクオーツ式時計になりました。しかしこれで、動作していない装備品はなくなりました。
走行中にシフトリンケージが外れるというトラブルがありましたが、2速をキープしたまま家に帰ることができました。ギアの守備範囲が広いので、助かりました。これの修理は簡単でした。新品のクリップを入れたので、同じトラブルを繰り返すことはないでしょう。
それ以外は、絶好調です。
68年当時のオリジナルのラジオを入手したのですが、まだ手を付けていません。来年には修理してインストールしたいです。

車検は1件もなし。そのかわり、来年はコルベットとポルシェとケイマンの3台がいっぺんに来ます。

今年も自然災害は何もなし。各地で地震や洪水の被害が出ていますが、幸いにしてうちの方は何もありませんでした。日本で最も自然災害の少ない地域、と自治体が言っていますが、本当かもしれません。

家の設備アップデートは、あまり大きなものはありません。
1階のトイレを交換しました。パナソニックの最新型を入れました。いろいろとモーターで動きます。トイレに関する技術開発は日本が世界一ではないかと思います。
2階のトイレは、使用頻度が少ないのでもう2-3年してから交換しようと思います。

リビングのTVを4K85インチにしました。一昨年、アンテナを4K/8K対応にしたのに、TVはHDの古いプラズマTVのままだったので、やっと4K対応になりました。しかし結局、放送波を視聴することは全然なく、ネット配信だけしか見ていないので、アンテナのアップデートは無駄だったかもしれません。
85インチはいいです。次の買い替え時100インチにしようと思います。

そして、これは昨日のことですが、調子の悪かったドアホンを交換しました。

今年は結婚25周年でした。結婚記念日に、25年前に結婚式をあげたホテルに泊まりました。チャペルも当時のまま使われていて、いろいろと思い出がよみがえってきました。
その他、国内旅行は3か所。
久しぶりの海外旅行では、妻に私の海外オフィスを見てもらいました。オフィスとは言っても、広大なキャンパスで、とてもきれいに整備されているので、それだけでも観光気分です。
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仕事の都合で、海外との往復回数が異常に多いですが、特に病気やけが、その他トラブルに巻き込まれることもなく、全体的に平和な一年でした。
来年もこんな感じで行きたいです。

ドアホン交換

新築してから16年。ここ数年は、家に付帯している設備のアップデートを行っています。年の瀬も押し迫った今日、ついに重い腰を上げて、ドアホンの交換をしました。1年くらい前から、外の声が聞こえづらくなっていたのです。カメラの映像で、配達なのか近所の人なのか、などを判断していたのでした。

ドアホンの基本構造は、親機と玄関子機の間が2線で接続されていて、100Vの電源を受けているのは親機のみ。だいたいどこのメーカのものも、この構成のようです。
我が家には、パナソニック製が使われていたので、同じパナソニック製のなかの最上位機種を選びました。構成は、親機x1、玄関子機x2、ワイヤレス子機x1。このセットはなかったので、玄関子機を1台買い足しました。しかし、玄関子機が4万円ちかくするのは少し痛かったです。
交換自体は簡単なのですが、表札のところに付いている子機の交換に少し手間取りました。

親機。
モニターが大きくなって、画像も鮮明になりました。
夜になって郵便局が配達に来ましたが、映像も音声も鮮明で、自動録画も静止画から動画にアップグレード。インターネットを経由してスマホと連携します。災害情報なども通知します。ハッキング対策が気になるところですが、カタログには特に説明なし。夜間にソフトウエアアップデートがされていたので、時々セキュリティアップデートはあるみたいです。
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うちの場合、ドアホンは家のセキュリティシステムとは連携させていません。家のセキュリティシステムは、ネットではなく固定電話線でセキュリティ会社と繋がっています。固定電話は、ただこのためだけに契約を続けています。実質的に通話に使う事はありません。
海外製の安価なドアホンでは、脆弱性が指摘されている記事が見つかります。パナソニックは日本国内向けだけなので、標的になりにくいことを祈ります。

表札下の子機。郵便受けをバラしたり、表札の位置をずらしたりする必要がありました。
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玄関ドアの子機。こっちは、台座を再利用できたので簡単でした。
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「ムファサ」

「ライオン・キング:ムファサ」を中国の映画館で観ました。
映画は中国で楽しめる数少ない娯楽の一つです。アメリカ映画なので、英語で放映され中国語字幕が付くのです。ただし、吹き替え版を選ばないように気を付けなければなりません。

公開初日の夜7時の回でしたが、観客はたったの5人。うち2人は私と私の同僚です。
思ったより、人気ありませんでした。
前作の「ライオン・キング」を観たのは、もう大昔。ストーリーもさっぱり覚えていません。誘われたのが当日だったこともあって、まったく復習せずに観ましたが、前作の前日譚だったようで、これだけ観ても、まあまあ楽しめました。前作のことを覚えていれば、もっと楽しめたとは思いますが、特にストーリーを追う上で問題にはなりません。

私にとっては、ストーリーよりも大きな違和感が映画を観ている最中にずっとあって。
動物が人語を話すというのは、まあ受け入れられます。それよりも捕食動物の王者であるライオンに、他の動物たちが従う、群れのリーダーとして受け入れているという設定がどうしても馴染めません。シマウマやキリンなど、明らかに食べられる側の動物が、ライオンと共にグループを形成しているのが、受け入れられませんでした。
前作は、アニメだったので、まあそれほど強く感じた記憶はないのですが、今回のはほとんど実写のようなCGで作られていて、よりリアルな映像が感じさせたのかもしれません。
とにかく、始終このことが頭から離れず、純粋に楽しむことができませんでした。

それにしても、この設定。子供の教育上よろしくないと思うのですが。捕食動物と被捕食動物の関係を勘違いしてしまうのでしないかと、気になります。

ANA ポケモン仕様

先日、ANAの特別塗装機に乗りました。
空港のゲート付近から見た時には、障害物が多くて何の塗装かよくわかりませんでしたが、乗ってみたらポケモンとのコラボ機でした。
調べた見たら、イーブイジェットNHというモデル。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/theme/pikachujet/?tabitem=asw-tab__item-box-2

安全説明ビデオにポケモンが出ていました。
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中国路線なので、中国語の字幕も出ます。
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イーブイジェットNHは、紙ナプキンも専用仕様。
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後日、普通のANA機に乗ったら、安全ビデオはポケモン仕様が使われていました。全機に適用だそうです。降機時のビデオもポケモン仕様なので、ベルト着用サインが消えたからと言って、我先に通路の前方に行こうとするのではなく、ビデオを見てからゆっくり出口に向かいましょう。楽しく出来ていますよ。

自作アンプ 基盤交換4枚目

PCのデジタル音声出力をDSPで6chに分離して、それぞれを独立に補正して、これまたそれぞれ独立のアンプで6個のスピーカーを駆動する自作オーディオシステム。自作ならではの構造で気に入って愛用しています。詳しくは、詳しくは自作 DSP対応6chデジタル入力アンプ(http://www.pac1.net/corvette/2021/03/-dsp6ch.html)参照。
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これのアンプ基盤がよく壊れます。6chあるので2chのステレオアンプ基盤を3枚使っているのですが、今回で交換4枚目になります。大体、毎年1枚は壊れます。Amazonで売っている安価な中華デジタルアンプを使っているのですが、なんでこんなによく壊れるのか。そもそもデジタルアンプはICのおかげで回路構成は簡単だし、振動も受けないので安物と言えども、そう簡単に壊れるものではないと思うのですが。
前回、熱かもしれないと思って、冷却ファン付きの基盤にしてみましたが、今回壊れたのは、その冷却ファン付きのアンプ。電源が悪い可能性も考えましたが、同じ電源を共有しているDACの基盤3枚は一度も壊れた事がありません。電源電圧を調整しているDC-DCは、DACとアンプで別物なので、そこに問題があるのかもしれませんが。
原因がわからず、とりあえず今回も交換して対応しています。

というわけで、ろくに原因調査もせずに交換。これで、だいたい1年間は持つので、まあそのくらいなら許容範囲内かと。
今回は、同じアンプ基盤をまだ売っていたので、それを再び購入。
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そのままでは取りつかないので、端子を外してアナログ信号とMuteスイッチを直配線。
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応急処置としてDSPでフィルタ設定を変更してミッドレンジの信号をウーハーに回していたのを、元に戻して、ミッドレンジ信号を交換したアンプに流します。アンプは以前と同じ製品なので、周波数特性の調整は省略。まあ、聞いた感じでOKなら良しとしました。
このシステムを組んだ初期の頃は、計測用のマイクを使ってスピーカーも部屋の特性も込みの周波数特性を計測しましたが、マイクの位置を少し変えただけでも周波数特性は大きく変化するので、あまり拘っても無駄なことがわかりました。それに、いろいろとがんばって周波数特性がフラットになると、意外と良い音に感じません。むしろ、クセのある周波数特性の方が音が良いと感じたりします。
このようにDSPで周波数特性を細かく調整できるのは面白いです。どうして、市販オーディオでこういうものが売られていないのかわかりませんが。
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アンプからスピーカーまで自作したひいき目があると思いますが、このシステムは安物中華アンプでもメチャクチャ良い音がするので、お気に入りです。
ただし、デジタルアンプ基盤という名称でも入力はアナログなんです。アナログ入力をADCでデジタルに変換してから増幅しているわけですが、デジタル信号を直接入力できれば、ADCをなくすことができるわけで、そういう基盤を探しているのですが、まだ見つかっていません。
少し前まで、共立からそういうアンプのキットが売られていたみたいなのですが、すでにディスコンになっていて後継品も出でいません。需要がないんですかね。

ほぼ一致

大人気漫画「MFゴースト」に登場する金髪美女エマ・グリーンのマシンは私のと同じアストンマーティン・ヴァンテージ。
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漫画を読んでいるときに、気が付いてしまいました。偶然だと思いますが、漫画と同じアングルで写真を撮っています。同じアングルになるように写真を撮ったのではありません。たまたま、ほぼ一致していたものです。
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漫画の作者は、資料写真をトレースしているのでしょう。もしかすると、3Dモデルデータを持っていて任意のアングルと画角で表示させたりするツールがあるのかもしれません。
それが悪いとは思いませんが。ただ、この漫画は背景に、写真をフォトショのフィルターで漫画風にしているっぽいものをそのまま使っているのはあまりにも緻密すぎて少し違和感を感じることがあります。

聖地巡礼

秋名のダウンヒルスタート地点
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そういえば、20年前に務めていたアメリカの会社の社長の息子に「頭文字D」のDVDを貸したまま、まだ返してもらっていません。
確か、当時はハイスクールだったはず。今、スポーツカーに乗っているといいぁ。