「ノーガンズ・ライフ」というアニメを見ていたら、「クローネン」というキャラクターがC3コルベットに乗っていました。かなり書き込まれているようだったので、コルベットマニアの私が検証してみようと思います。
素材には、ネットで検索して見つけた、アニメのキャプチャーを使います。
まずこれ。
一見してすぐにC3コルベットだとわかります。クロームバンパーにコンシールドワイパーなので68~72年式です。ちなみに、日本ではアイアンバンパーと呼ぶ人が多いですが、正しくはクロームバンパー、もしくはスチールバンパーと呼びます。
そして、フード形状からエンジンはスモールブロックだとわかります。
次はこれ。
フロント・ウィンカーの形状が丸いので68か69年式ということになります。
そしてこれ。
4つのテールライトが全面光るのは68年式。69年式は内側2灯の中央部がバックライトになっているので光りません。さらに、下方にバックライトが独立しているのも68年式の特徴です。
さらにこれ。
僅かに見えているドアノブの形状。鍵穴がボタンになっているのも68年式だけ。
屋根にパーティングラインがないので、コンバーチブルにハードトップを被せています。ちなみに、この時代のコルベットのコンバーチブルはハードトップが標準付属品でした。
ホイールは純正のラリーホイール。しかし、私が最も驚いたのはドアの内装。
拡大して、判りやすいように明るさを調整しました。ドアの内側に取っ手が無いのが68年式の特徴です。ここまで書き込まれているとは。
以上の事から、このコルベットは1968年式のコンバーチブルで、スモールブロック・エンジンであることは確実です。
このコルベットで間違っているのは、助手席側にもミラーが付いている事と、ワイパードアのエッジがメッキではなく塗装されてしまっている事だけ。ただ、ミラーは実用上の安全を考えて取り付けている個体はありますし、ワイパードアのメッキも間違えて塗装されてしまっている個体も珍しくありません。おそらく作画モデルとなった個体のレストアミスでしょう。
それにしても、コルベットがここまで精密かつ正確に描かれているのを観たのは初めてです。作画かあるいは原作者にコルベットに対する強いこだわりがあると思われます。
これは、原作漫画もチェックしなければ。
作画スタッフに、この拘りに気が付いている人がいることを伝えたい。