安くオイルを入手できたので、もっと後にしようと思っていたエンジンオイルを交換。
サービスデータによれば、オイル必要量はフィルター交換時に6qt.=5.7Lとあったのですが、実際には4.5Lしか入りませんでした。意外と少ない。
ドレンプラグのシールワッシャ。オイルパンがMILODON製アフターマーケット品だったので、事前にサイズがわからず。
外してみたところ、I.D.1/2”でした(写真中央)。これなら、LSエンジンと同じなので手持ちがあります(写真右)。アメリカではドレンプラグのワッシャにPTFE製を使う事も多いです。日本でよく使われている銅製と比べて、どんな利点があるのかは、実は知りません。こだわって買ったわけではなく、アメリカで買うと大抵これなので。
オイルフィルターは、左が付いていたやつでValvoline製。右が購入したGM純正AC Delco。だいぶ、大きさが違います。もともとは純正品も左の大きさでしたが、50年のあいだに代替品として右の新型に置き換わりました。左の方は、当時物と同じ大きさ、色なので、コンテストの時などはこっちを使うことが多いようです。
オイル: Castrol GTX API-SL 10W-30
フィルタ: AC Delco PF454
積算距離: 6,108mile
オイル交換をしながら下回りを色々と見ていたら、妙なデバイスを発見。
右バンクのヘッダーの後端に付いていました。ヘッダーの内部、排ガスの流路を開け閉めするバルブのようですが、何のために付いているのかわからず。
調べてみたところ、HEAT RISERと言うものらしい。純正品です。
エンジン始動直後、排ガスの流路を絞ることによってヘッダーの温度を上げることで、エンジンルーム内の温度を上げて、キャブの吸気温度を上げるのが目的だそうで。ゼンマイは、バイメタルなのかな。古くなって、これが固着するのは定番の故障らしく、中のバタフライを除去したり、この機能を取り去ったアダプターが市販されていたりします。触ると軽く動くので、多分動作は正常だと思われます。現代では見なくなったデバイスですね。
さらに、PCVバルブをチェック。付いていたのはこれ。
固着していたら交換するつもりで購入しておいたのがこれ。
エルボが付いていない。
アセンブリ・マニュアルを調べると、エルボが付いていない方が正式。現状、PCVのホースが短くてエルボなしだとホースが届きません。今付いているものは、まだ十分に使えそうだったので、そのまま戻しました。次のパーツ発注の時に、PCVホースも購入して正式な取り回しに直すことにします。
PCV関係の作業をもう一つ。
ブローバイのホースが裂けていたので、GMロゴ付きの新品に交換。ホースクランプも純正品と同形状のものに。それから、エアクリーナーベースに付いている茶こし形状のメッシュも欠品していたので、取り付けました。このメッシュはFLAME ARRESTORという名前です。おそらく、キャブのバックファイヤがヘッドカバーに逆流するのを防ぐのが目的ではないかと。
これも、今どきのクルマには見られないものです。
インテリアで欠品だったサンバイザーも買いました。
金具とバイザー本体が別売りで、金具をバイザーに取り付けるのにはちょっと苦労しました。金具に合わせて加工しなければならないのですが、工具が滑って当たったりすると簡単に傷がついてしまいそうでした。そこで養生をして、慎重に作業したので予想以上に時間がかかりました。
取り付けは簡単かと思われたのですが、ここまできて現状でバイザーが付いていない理由が判明しました。
バイザーをフレームにとめるためのタップ穴がバカになっているっぽい。バイザーを付けるとネジが締まりません。
この図の#4と#22のネジ。ネットで検索すると、このパーツ番号のネジは入手可能ですが、同じものを買ってもダメかもしれない。もっと長いのであれば喰いつきそうですが。目に見える部分のネジの頭の形状は純正品と同じにしたいので、少しネジを調査する必要があります。
こういったところが、クラシック車の面倒なところですね。ホームセンターで適当なネジを買ってきて付けるというのは、緊急避難的には許されますが、恒久的な修理とは言えません。
でも、このようにネジまで当時と同じデザインのものが入手可能なのが、コルベットの素晴らしいところです。フェラーリやポルシェでも、ここまではなかなか。