いかにしてC5Z06からC3になったのか その3

これだけ気に入っているC5Z06を売ってC3にするのはなぜなのか。
いかにしてC5Z06からC3になったのか その1

いかにしてC5Z06からC3になったのか その2

C7は価値が下がる

C7ZR1。フロントの形状がちょっと気に入らないところもありますが、とてもカッコいいです。そして動力性能はどんなスーパーカーよりも優れていることは、世界中のあらゆるメディアが報じています。今この瞬間、C7ZR1を所有するのはとても高い満足が得られるのは間違いありません。

でも、動力性能は必ず抜かれます。それはランボルギーニやマクラーレンかもしれませんし、おそらくC8でしょう。動力性能が世界一ということは、必ず色褪せます。

デザインは? 10年後もカッコいいと思い続けられるか、今はわかりません。幸いにして、C5は15年経った今でも私にとっては最高にカッコいいです。C7もそうなのか。それは私にもわかりません。

だから、価値が下がるという意味は市場価格だけでなく、所有満足度が下がる可能性というのを持っているわけです。

参考: C7の平均市場価格の推移
180911-01

あるとき、たまたま見たBSのドキュメンタリー番組。

ロンドンの街中を最新のスーパーカーで走った時と、C2コルベットで走った時の、周囲の人の反応を比較していました。

スーパーカーのときは、周囲の人は丸無視。こちらから話しかけても無視され、路地から大通りに出るときも全然譲ってもらえず。

一方、C2コルベットの場合は、手を振ってくれたり話かけられたり、大通りでもあっさり道を譲ってもらえたり。番組の中でドライバーいわく、「まるで笑顔を届けているような気がする」。

ここまで来て、思ったのです。

C7ZR1は市場価値は必ず下がる。所有満足度は、今はまったく判らないけれど、下がる可能性がある。免許を返納するそのときに、買った値段よりも安い金額にしかならず、もしかしたら最後の数年は興味を失っているかもしれないクルマにするよりも、市場においても、自分の中においても普遍的な価値を確立したクルマにするべきだと。

つづく