2013年9月14日

史上最高値のコルベット

先週の週末にテスサス州ダラスで行われたコレクターカーのオークション「Mecum Auction」で、3.2億円で落札されたコルベットがこれ。
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3.2億円は、コルベット最高値だそうです。これは有名なL88エンジンを搭載した1台で、1967年式。生産台数20台のうちの1台。L88エンジンは、1967年から1969年の3年間にオプションとして選択できたエンジンで、排気量7Lのビッグブロック・エンジンです。カタログ値は430馬力でしたが、それは高額になりすぎる保険料や強力すぎるエンジンで認可が取れなくなることをごまかすためで、本当は560馬力以上出ていたとされています。現代であればGMのような大メーカーの行為として決して許されるものではありませんが、当時はそういう事が可能な雰囲気だったのでしょう。

そして、驚くべきことに、この個体はいわゆる「ガレージ・クイーン」(走らせるのではなく、鑑賞や投機目的のためガレージに大事に保管されているクルマ)ではなく、1967年から69年まで、ドラッグレースに出場していました。その後、1998年にレストアが完了し現在に至ります。
最初のオーナーはオレゴン州のJim Elmer。そして1969年にトランスミッションとリアエンドが壊れて次のオーナーRob Robinsonに$5,000(今のレートで約50万円)で売却されています。それが、今ではなんと3.2億円です。
アメリカではコルベットはフェラーリなどと同様に投機目的で所有されることも多いのですが、この個体は今後も3億円前後で売買が繰り返されると考えると、なるほど、これにかけてみる投資家の気持ちもわかる気がします。絵画と同じです。

私が、今所有している2003年式のZ06について、ちょっとだけ後悔していることがあります。私がこのZ06を購入するとき、すでに2004年式にComemorative Editionが発売されることが発表済みでした。それを待つことも考えたのですが、すでに2004年式が発表されたことで、2003年式に対してディーラーの値引きが大きくなっており、それで2003年式にしてしまいました。
しかし、クルマを手放すときのことを考えると、少し待って、少し高くてもCommemorative Editionにしておくべきでした。その方が所有満足度が高いし、相場も当時の値引き額を相殺してなお大きく余るだけの価格差が付いているのです。今でも、Commemorative Editionを見ると、そのときの後悔がちょっとだけ蘇ります。
これからコルベットを買おうと思っているならば、できるだけレアなものにすることをお勧めします。時々発売される特別仕様やレアなオプションを選ぶことです。まあ、日本ではあまりその辺の事情は知られていないみたいですが、そのうちアメリカのコルベット関係の事情を知ったり、情報交換するようになると、ちょっといい気持ちになれますよ。

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