2011年7月31日
NHRA Drag Race
NASCARと並んでアメリカで大人気のレース、NHRAのDrag Raceを見に行ってきました。アメリカで一番人気の自動車レースはNASCAR。その次がNHRAです。日本人の大好きなF1はアメリカではまったく人気がありません。
場所はカリフォルニア・ワインの産地、SonomaにあるInfineon Raceway。NASCARが開催される数少ないロードコースとして知られていますが、ドラッグレース専用のコースも併設されています。
アメリカ在住時には、毎年このレースを見に行ってました。今回、実に6年ぶりです。
日本を発つ前に席を購入していました。購入時点ではスタート地点からかなり離れた席になってしまっていたのですが、Will Callで受け取ったチケットは、スタート地点のすぐ脇。ドラッグレース観戦のベストポジションでした。たぶんキャンセルが出たのでしょう。ラッキーでした。
コンパクトカメラでも、こんな写真が撮れます。これはファニーカーというクラス。
これが、ドラッグレースの花形。トップフューエル。0→1/4mileを4秒未満で走ります。ゴール地点での最高速度は500Km/hを超えます。エンジンは8.2LのV8OHV。スーパーチャージャー付で、最高出力は3000馬力とも5000馬力とも言われます。1レース毎にオーバーホールが必要で、10秒以上の全開運転はできません。燃料はガソリンではなく、ニトロメタン90%とメタノール10%を使います。トランスミッションはなく、直結です。クラッチとリバースは付いてます。サスペンションもありません。フレームのしなりがサスペンションの代わりをします。
普通のクルマとは全然違います。
コンパクトカメラのムービーで、トップフューエルのレースの模様を撮ってみました。エンジン始動からゴールまで。奥のマシンは3.96秒でゴールしています。
トップフューエルの発する大音響は、一般の人が人生で聞く音の中で、もっとも大きなものです。これに比べたらF1の排気音は蚊の羽音程度でしかありません。この音はどんな機材を使っても再現不可能です。
アメリカは独特のレース文化を持っていますが、特に良いと思うのはパドックに誰でも入れることです。NASCARもそうですが、パドックに入るために別料金を支払う必要はありません。
パドックを見て回るのもレース観戦の楽しみの一つです。トップフューエルやファニーカーは、1回の走行ごとにエンジンをオーバーホールするので、その作業を間近に見ることができます。レースはトーナメント方式で行われるので、速いマシンは優勝するまでに、4回走らなければなりません。したがって、最低3回はオーバーホールすることになります。
今年はNHRAが60周年ということで、昔のドラッグマシンが展示されていました。様々な試行錯誤の末に、現在のトツプフューエルの形に行きついたわけで、その過程を知るのは興味深いです。
色んな点で日本のレースとは楽しみ方が異なるわけですが、その中でも特に違いを感じるのが、このRV用のパーキングロット。RVとはキャンビングカーのことで、全米各地からキャンピングカーでやってきて、レースの週末をここで過ごす人たちです。この写真に写っているクルマのすべてがキャンピングカーです。
一般車用のパーキングロットももちろん巨大で、駐車場に困るということはありません。日本では
「公共交通機関のご利用をお願いします」
という言葉をよく耳にしますが、公共交通機関なんてものは存在しません。
さて、今回わたしは、もちろんダッジ・チャレンジャーR/Tでドラッグレースに行ったわけですが、このクルマのウケは最高です。パーキングロットを移動している歩行者や対向車からはDouble thumbs upの連続。クルマを止めたあとも、あちこちから”Nice CAR!”と声をかけられました。
このクルマ、かなり気に入ってます。
- by arai
- at 16:52