2010年12月30日

日本車の黒歴史

ここ数年、中国メーカの自動車デザインが日本車や欧米のクルマに酷似していることが話題になっていますが、日本人はあまりこのことに関して強く突っ込まないほうがいい気がします。
アメリカ在住時、アメリカ人のクルマ仲間と雑談しているときにこの話題を出したら、
「お前ら(日本人)だって、昔はやっていたじゃん。」
と言われたことがあります。
最近の若い人は知らないかもしれませんが、70年代くらいまで日本車はアメリカ車のデザインをコピーしていました。その一例を紹介しましょう。

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上段:トヨタ・セリカ
下段:フォード・マスタング

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上段:ニッサン・ローレル
下段:プリムス・GTX

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上段:ニッサン・ローレル
下段:ダッジ・チャレンジャー
(初出時、チャージャーと書きましたが、チャレンジャーの間違いでした。ご指摘ありがとうございました。)

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上段:プリンス(現ニッサン)・グロリア
下段:プリムス・フューリー

当時のニッサンは、クライスラー系のデザインをコピーするのが好きだったようです。
私が思いつくところでは、まだまだありますが、写真を探すのが大変なのでこのくらいで・・・

まあ、当時の日本は意匠登録や権利といったことに甘かったと思うし、今ほど外国の情報が簡単に手に入る状態でもなかったでしょうから、少なくとも日本国内では問題視されいなかったようです。それどころか、多くの人がカッコいいと思っていて、アメリカ車のコピーだとは思っていませんでした。
しかし、アメリカ人は知っていました。今の中国車にたいして日本人が感じているのと同様、当時のアメリカでは、これらの日本車はコピーデザインとして嘲笑の対象になっていたと思います。
しかし、技術やデザインは模倣から始まるとも言います。真似していることを嘲笑していると、かつてのアメリカ車と同様、日本車も中国車に駆逐されてしまう日が来るかもしれません。歴史は繰り返します。日本の自動車産業の皆さん、気を引き締めていきましょう。

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