LT-1の整備性

僕は、中古車を買ったときのお約束として、

を新品に交換している。 これらはいずれも消耗品だ。これらを換えるだけで、アイドリングの振動が消えたりする。最近のデスビレスのエンジンでは、点火プラグくらいしか換える必要はないが、コルベット96年式にもかかわらずデスビがある。デスビレスになるのは、LS-1かららしい。

シボレーのV8エンジンの場合、点火プラグは非常に交換しにくい位置にある。エキマニの下に付いているからで、これは覚悟してた。
予定外だったのは、デスビキャッブとローターだ。僕がよく知っているシボレーの350エンジンは、デスビはエンジンの後ろに立っている。ところが、コルベットエンジンのLT-1の場合、なんとデスビがカムに直結。したがって、ウォーターポンプの裏に位置している。しかも、薄っぺらの変なかたちである。こんな薄っぺらで。コイルはどこにあるのだろう。
とにかく、これではウォーターポンプを外さないことにはデスビに触れない。でも、デスビキャップなんてのは、よく交換するものだから、何か方法があるんだろうと思って、ワークショップマニュアルを調べると、やっぱりウォーターポンプを外せと書いてある。しかも、ウォーターポンプを外す前に、プラグコードを抜いてはいけない、とも書いてある。
ということはだ、たかがデスビキャップとローターとプラグコードを交換するために、冷却水を抜いてベルトを外して液体ガスケットで固着しているであろうウォーターポンプと格闘して、それでやっと交換できるってことだ。ほんの30分の作業だと思っていたのが、どうやら半日はつぶれそうだ。
もしかして、今時のデスビキャップは交換不要なのか、とも思ったが、純正チューンナップキット*1には、ちゃんとデスビキャップとローターとプラグコードが入っているから、やはり交換すべき部品なのだろう。

どうせここまでやる必要があるのなら、サービスドライブベルト*2にひび割れも発見してしまったことだし、これとテンショナー*3を交換。サーモスタットをローテンプに交換して*4、ECUのプログラムを書き換えるハイパーテックの端末を買って、ファンの設定温度とATのロックアップ許可温度*5を変更するか。部品代だけで、$400コースだ。これらのパーツをそろえるまで、作業はできないかも。

*1 日本語のチューンナップとは違って、調子を取り戻す的意味。
*2 ファンは電動なのでファンベルトとは言わない。
*3 ベルトの張り調整はテンショナーがあるので不要。
*4 ノーマルは設定温度が摂氏98℃で、ファンが回りだすのが112℃という高水温設定。こういう設計なのだから、問題ないのだが、精神衛生的に良くない。悪いことに、コルベットはデジタルで水温を表示したりするので、とっても心臓に悪い。
*5 水温が低いと、ATのロックアップ機構が有効にならない